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エプスティーンの辞任とカブスの動揺。球界の風雲児が去って「チーム再建」はどう進められるのか? 

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芝山幹郎

芝山幹郎Mikio Shibayama

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posted2020/12/05 06:00

エプスティーンの辞任とカブスの動揺。球界の風雲児が去って「チーム再建」はどう進められるのか?<Number Web> photograph by Getty Images

エプスティーン氏(左)と後任のホイヤー氏(右)。新体制のカブスがどのようにチームを再建していくのか注目が集まる

 さらに翌15年、新監督に名将ジョー・マドンを招いたカブスは、ついに勝ち越しに漕ぎ着ける。戦力は急上昇し、16年には年間103勝をあげてワールドシリーズ制覇を果たしたのだ。カブスの王朝はしばらくつづくのではないか。そう思った人は多かったはずだ。

エプスティーンが去ったカブスはどうなるか?

 だが、順風満帆の時期は短い。17年のカブスは、地区優勝を果たしたものの、NLCSでドジャースに敗れた。18年は、ブルワーズの後塵を拝する地区2位に終わり、ワイルドカードでもロッキーズに敗退した。19年は中地区3位。3年とも勝ち越したとはいえ、試合内容に対する不満は方々で聞かれた。エプスティーンが潮時と感じたのも無理はない。

 かくて、46歳のエプスティーンはカブスを去り、第2章の幕を閉じた。彼の「第3章」は、どこの球団が舞台となるのだろうか。政界進出の噂も聞かれる人物だけに、今後の進路はやはり興味深い。

 一方、彼を失ったカブスは、今後数年間、チーム再建と忍耐の季節を迎えることになるだろう。リゾやハビエル・バエスはともかく、ブライアントやウィルソン・コントレラスはトレード要員にまわされるのではないか。ただ、ダルビッシュとカイル・ヘンドリクスという投手陣の二枚看板は、そう簡単に下ろすわけにはいかないだろう。すべては新社長ホイヤーの胸三寸だが、来季のダルビッシュは今季以上に、打線の掩護を期待することなく戦わなくてはならないかもしれない。

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