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「日本人は他人を自分の型にはめようとして…」34歳ダルビッシュ有に大坂なおみについて質問してみたら

posted2020/11/05 17:04

 
「日本人は他人を自分の型にはめようとして…」34歳ダルビッシュ有に大坂なおみについて質問してみたら<Number Web> photograph by Getty Images

今シーズン、8勝3敗、防御率2.01という抜群の成績を収めたダルビッシュ有

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 MLB移籍9年目の今シーズン、8勝3敗、防御率2.01という抜群の成績を収め、見事、日本人選手初となるメジャー最多勝を獲得したダルビッシュ有。彼はなぜこんなに勝てたのか? 高いレベルでの心技体の充実はいかにして実現できたのか? 復活のきっかけとなった妻の言葉とは? Number最新号「ダルビッシュ進化論」では、本人の独占ロングインタビューをはじめ、トレバー・バウアーや前田健太ら彼を知る多数の人々の証言やノンフィクションで、34歳を迎えた今も成長を続けるダルビッシュを丸ごと一冊大特集。その凄さと進化の秘密に迫った。

「20歳の時、このままだとプロ野球では絶対無理だと思った」

 テーマが多岐に及んだロングインタビューでは、彼がこれまでずっと力を入れてきたフィジカル面についてももちろん言及。たとえば、ダルビッシュは今年から、「Yutrition」というサプリメント会社のアドバイザーを務めているが、そのきっかけについては、こう語った。

「20歳の時に、このままだと自分はプロ野球では絶対無理だと思ったんです。例えば松坂(大輔)さんとか斉藤和巳さんとか、当時のトップレベルの選手に勝ちたい。じゃあ勝つためにはどうするかと考えた時に、サプリメントを突き詰めて、もし成功したら、その人たちより上に行けるかもしれないと思って始めました。今回のアドバイザーに関しては、『こういうサプリメントを作ってくれ』と言うだけです。とにかく日本人のサプリメントに対する壁を一回なくしたいというか、ちょっと身近なものにしたい。アスリートだけじゃなくて、一般の人で少し病気がちな人にとってもです。マークの不死鳥は、トミー・ジョン手術を受けたし、自分がもう一回また強くなれるようにという意味を込めました」

大坂なおみのメッセージ

 また、グラウンド外におけるダルビッシュの大きな特徴は、何といっても彼が「発信するアスリート」だということ。歯に衣着せぬツイートや、自身がチャンネルを持つYouTubeで、さまざまなことを発信し続けていることは非常によく知られている。「アスリートの発信」に関していえば、今年大きな話題を呼んだのが、テニスの大坂なおみが出したメッセージだった。

 大坂は8月、ウェスタン&サザン・オープンの準々決勝で勝利した後、黒人男性が警官に銃撃されたことに抗議し、準決勝の棄権を表明。その後、自身のツイッターで、次のようにコメントした。

「私はアスリートである前に黒人女性です。今は私がテニスをする様子を観るよりも、重要なことがあると思います。また、白人が多数を占めるスポーツにおいて問題提起を行い、会話を始めることができれば、正しい方向への一歩だと思う」(日本語訳)

 そして自身2度目の優勝を飾った全米オープンでは、入場の際に着ける黒のマスクに黒人差別で命を落とした人々の名前を記して人種差別への抗議を続けるなど、大坂は全世界に、大きなメッセージを発信した。

 今回、ダルビッシュには、この大坂の行動についても質問した。

【次ページ】 日本人は僕の髪だって「なんで髪切らないんだ」と…

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