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長谷部誠「喜怒哀楽を共にできることを」観衆と声援、ブーイングが戻ったブンデス開幕 

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中野吉之伴

中野吉之伴Kichinosuke Nakano

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posted2020/09/24 07:00

長谷部誠「喜怒哀楽を共にできることを」観衆と声援、ブーイングが戻ったブンデス開幕<Number Web> photograph by Getty Images

これまでの人員レベルを踏まえれば“6500人”はブンデスとしては物足りないだろう。しかし観客が戻った第一歩としてとらえれば、それは大きな価値がある

事態が沈静化しきっているわけではない

 フランクフルトのアディ・ヒュッター監督は「6500人の観衆の前でプレーできたというのは、正しい方向へ向けたいい一歩だったと思う。ここでプレーすることの意味を、ファンは我々に感じさせてくれたのだ。すばらしい雰囲気だった」と、そしてビーレフェルト監督ウーベ・ノイハウスは「観客の一部が戻ってこれたというのは始まりだ。あの雰囲気は間違いなく我々に素敵な気持ちをもたらしてくれた」とそれぞれ心境を明かしていた。

 みんなこの時を待っていたのだ。

 ただ、観客ありの試合が無条件で許可されるほど事態が沈静化しきっているわけではない。新型コロナウィルスの影響は再び欧州で大きくなってきている。フランスでは連日1万人以上の新規感染者が出ているし、オーストリアのウィーン、オランダのアムステルダム、ハンガリーのブタペストなどは感染者数の増加を受けて、危険地域にリストアップされているくらいだ。

最大20%までの動員を認めているが

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 ドイツはそうした国々や地域と比べたらまだ抑えられているところが多い。とはいえ、1日の新規感染者数はここ最近1500人以上が続いている。集中治療室のベッド稼働率は低いために、あまりことを大げさにする必要もないかもしれないが、だからと事態を軽視することもまた違うだろう。対策すべきところはしっかりとして、日常生活との両輪をバランスよく回していくすべを見出していかなければならない。

 ドイツサッカー連盟では専門家によるタスクフォースチームを組織した。安全面を可能な限り確保した衛生対策を入念に練り、保健庁はそのガイドラインの確かさを評価。まずは10月までの6週間、テスト運用という名目で、スタジアムキャパシティの最大20%までの観客動員の可能性を認めている。

 各地域、各都市の規模や感染状況も違うため、どこでも20%のキャパシティで試合開催ができるわけではない。用心してまずは10%くらいのキャパシティでというところも少なくない。1つの目安として10万人あたりの新規感染者が35人を超えた場合は無観客試合となるとされている。

【次ページ】 バイエルン戦は試合前日、急遽無観客に

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