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巨人・増田大輝、“神走塁”の背景。
鳶職と「観察、準備、決断、実行」。 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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posted2020/07/24 11:50

巨人・増田大輝、“神走塁”の背景。鳶職と「観察、準備、決断、実行」。<Number Web> photograph by KYODO

7月19日のDeNA戦、丸の内野安打の間に増田(左)は二塁から本塁に突っ込み、同点のホームインという“神走塁”を見せた。

「タカヒコくらいにはなっているかも」

 2017年に支配下登録されて、昨年一軍デビューすると、当初は守備のスペシャリストとして注目を浴びたが、しぶとい打撃と何より50m5秒9というスピードが原監督の目にとまり、代走要員として抜擢されるようになった。

 昨年は15盗塁で失敗は2回。15盗塁以上で成功率8割8分2厘は、ヤクルト・山田哲人内野手(9割1分7厘)に次ぐリーグ2位の成功率だった。

 鳶職時代に細い足場での力仕事で養った集中力は、一瞬にかける盗塁のカンにもつながるところがあるのかもしれないが、何より観察、準備、決断、実行というプロセスをしっかりやり切っている。そのことがこの成功率の高さの背景にある。

「非常に思い切りのいい走塁。タカヒコくらいにはなっているかもしれないね」

 7月2日の試合後に、前回の監督時代に代走のスペシャリストとして高く評価していた鈴木尚広(たかひろ)さんを引き合いに出して、増田の足を高評価した原監督。まさに鈴木を彷彿させる足職人の出現が、指揮官の采配の幅をも広げることになりそうだ。

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