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ラクロス協会が3日で1000万円調達!
スポーツ団体の危機を救う方法とは? 

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杉園昌之

杉園昌之Masayuki Sugizono

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photograph byJapan Lacrosse Association

posted2020/05/29 07:00

ラクロス協会が3日で1000万円調達!スポーツ団体の危機を救う方法とは?<Number Web> photograph by Japan Lacrosse Association

大学生が主たるプレーヤーのラクロス界にとって、新勧の時期に新型コロナウイルスが蔓延したのは不運だった

重要なのは「善意の可視化」。

 ラクロスのクラウドファンディングは特別な返礼品があるわけではない。協会WEBサイトの特設ページに支援者として名前が掲載されたり、3万円以上の資金を入れてもリターンは特製のステッカー、ポストカード、Tシャツである。

「善意の可視化です。クローズドの寄付であれば、見えませんから」

 資金調達後の動きも早かった。

 広告の出稿はもう始まっており、ツイッター、インスタグラム、ユーチューブで配信中。展開方法もプロの仕事である。プロジェクトチームはラクロス関係者で構成されているが、SNS広告を専門に扱う代理店、動画制作のクリエイター、映像制作会社なども取り込んでおり、頻繁に広告素材を入れ替える体制を整えている。

「WEB広告はユーザーの反応を見て、いいものを残していくんです。どんなものを伝えるかはユーザーが決めます。それが鉄則」

 すでに広告効果を報告する中間レポートが上がっている。

 関東地区の大学ラクロス入部者を対象としたアンケートでは今回のSNS広告を見た人が87%、それで競技に興味を持った人が75%いたという数字が出ている。新入部員は徐々に増えており、成果は上々である。

 いま苦境に立たされている他のスポーツ団体、個人も、ラクロスの成功例をもとに応用できることがあるかもしれない。安西氏はクラウドファンディングを活用した今回の方法は、すべてオープンにしたいという。

「ラクロス関係者として、日本のスポーツのために協力できることはしたいです。だから、相談してもらえれば、いくらでも話します。ただ助けてくださいでは響かないと思います。誰に向けて、誰を取り込もうとするのか。それを明確に定めることが大事だと思います」

 初夏の陽気となり、ようやくスポーツ再開の息吹を感じられるようになってきた。"コロナに負けるな"は、これからだ。

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