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ブンデス史上初「幽霊試合」と、
長谷部誠&鎌田大地が感じた戸惑い。 

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島崎英純

島崎英純Hidezumi Shimazaki

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posted2020/03/23 18:00

ブンデス史上初「幽霊試合」と、長谷部誠&鎌田大地が感じた戸惑い。<Number Web> photograph by Getty Images

ELでは鎌田大地、長谷部誠らの奮闘によって結果を残していたフランクフルト。再開後に再浮上なるか。

異様な雰囲気の「幽霊試合」。

 このゲームは当初2月9日に開催予定でしたが、当地が暴風に見舞われたことで急遽延期となっていました。

 しかし、代替で試合が行なわれた3月中旬はノルトライン・ベストファーレン州の地域を中心に多くの新型コロナウイルス感染者が発生していたこともあり、開催地のメンヘングラットバッハ市が無観客での試合開催を決めたのです。

 翌3月12日にはドイツ国内で開催されるUEFAヨーロッパリーグ(以下、EL)のヴォルフスブルクvs.シャフタール・ドネツク(ウクライナ)、そして、アイントラハト・フランクフルトvs.FCバーゼル(スイス)の2試合も無観客での試合実施となりました。

 ドイツ語では無観客試合のことを「Geisterspiel」 (ガイスター・シュピール) 、直訳すると「幽霊試合」と言うそうです。ちなみに、人影がなくなった町を「ゴーストタウン」とも称しますよね。結局この時期にはドイツ以外の各国でも無観客試合が実施されましたが、その雰囲気は何処か異様で、まさにこの言葉は的を射ていると思いました。

フランクフルトの成績が再び下降。

 そんな中、リーガ中断前のアイントラハトの成績が再び下降していたのが心配です。

 シーズン序盤に好スタートを切ったアイントラハトは、ウィンターブレイク直前に不調に陥り、今年に入ってリーガが再開された後はアドルフ・ヒュッター監督が3-4-1-2から4-1-2-3へシステム変更。一旦はチーム成績が上向きました。

 しかし4バックへ移行してからのチームはお世辞にもゲーム内容が向上したとは言えず、単純にダビド・アブラアム、マルティン・ヒンターエッガー、エバン・エンディッカ、アルマミ・トゥーレという4人のDFをバックラインに並べる布陣で失点を回避する狙いが、ありありとうかがえました。

 成績急下降のきっかけは2月14日のブンデスリーガ第22節、アウェーのドルトムント戦でした。このゲームでは長谷部誠、鎌田大地がともにベンチスタートで出場機会を得られない中、チームは0-4の大敗を喫しました。

 ヒュッター監督はここでウィンターブレイク明け後から固め始めていたスターティングメンバーの再考に着手します。しかし続く第23節、ホームのウニオン・ベルリン戦では長谷部、鎌田のふたりが揃って先発に復帰したものの1-2で試合を落として、連敗を喫してしまいました。

 ただ、このウニオン・ベルリン戦ではホームチームがいつもと異なる雰囲気での戦いを強いられもしました。2月24日の月曜日に開催されたこのゲームで、アイントラハトの熱狂的なサポーター集団がホーム側ゴール裏での応援をボイコットしたのです。

【次ページ】 長谷部も鎌田も戸惑いを感じて。

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