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ブラジル悪童フットボーラー更生記。
ロマーリオ議員、名解説エジムンド。

posted2020/03/23 20:00

 
ブラジル悪童フットボーラー更生記。ロマーリオ議員、名解説エジムンド。<Number Web> photograph by Getty Images

セレソン、バルサなどで類稀な決定力を見せたロマーリオ。悪童ながらセカンドキャリアはしっかりとしている。

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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 3月初め、地元実業家の招きでパラグアイの首都アスンシオンを訪れたロナウジーニョと兄で代理人のアシスが、空港の入国審査の際、この実業家から“プレゼント”されていたパラグアイのパスポートを提示し、それが偽造と発覚して逮捕された。以後、警察の留置所に収監されて取り調べを受けている。

 2人には、偽造パスポートの所持と使用以外にもこの実業家のマネーロンダリングなどの犯罪に関与した容疑がかけられており、留置は長引きそうだ。

 3月21日、ロナウジーニョは40歳の誕生日を留置所で迎えた。他の収監者がシュラスコ(肉の串刺し)パーティを予定していたが、それも新型コロナウイルスの影響で中止。人生最悪の誕生日となったのはまちがいない。

 現役時代からパーティや夜遊びを好むことで知られたが、2018年の引退後は多額の税金や罰金の不払い、女性関係のトラブル、自身が関連した(とされる)事業への巨額の損害賠償を求められるなど次から次へと問題を起こし、かつてのマラドーナに代わって今や世界フットボール界随一のお騒がせ男となっている。

悪童の元祖はガリンシャ。

 ブラジルには、驚異的なプレーを涼しい顔でやってのける一方、非常識極まりない言動で周囲を振り回し、世の中を騒がせる「悪童」の系譜がある。

 その“元祖”が、国内フットボール史上最高の右ウイングとされるガリンシャだろう。

 1933年、リオ郊外の極貧家庭に生まれた。幼時に患った小児麻痺の影響(とされる)で両足がひどく湾曲し、左右の足の長さが6cmも違った。

 ほとんど学校教育を受けておらず、フットボール以外の趣味は野生の小鳥を殺すことという野性児。チーム戦術には全く無頓着で、右サイドでボールを受けるとドリブル突破の一択。対戦相手もそれは百も承知だったが、スピードとテクニックが桁違い。右足の捻じれ具合がボールを外へ押し出すのに好都合ということもあり、列をなすマーカーをいとも簡単にかわしてクロスを入れた。

【次ページ】 酒と女性に溺れ、49歳の若さで。

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