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NCAAディヴィジョン1からBリーグへ。
宇都宮・テーブス海の“決断力”。
 

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青木崇

青木崇Takashi Aoki

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posted2020/02/06 07:00

NCAAディヴィジョン1からBリーグへ。宇都宮・テーブス海の“決断力”。<Number Web> photograph by B.LEAGUE

188cmというサイズはPGとして大きな武器。昨季はCAAカンファレンス新記録の253アシストを記録するなどアシストにも定評あり。

さらなる飛躍が期待されたが……。

 2018年秋、UNCWに進学したテーブスは、自身をリクルートしたC.B.マッグラスがヘッドコーチになったことがプラスに働き、1年生ながら先発ポイントガードの座を手にする。

 平均3.4ターンオーバーとミスが多いながらも、指揮官は成長と学びの機会として30.7分の出場時間を与えた結果、アシスト10本以上を11試合で記録するなど、ディビジョン1全体で2位となる平均7.7アシストの数字を残す。

 昨年夏には日本代表としてジョーンズカップに出場した経験を糧に、テーブスはUNCW2年生のシーズンでさらなる飛躍が期待された。

 しかし、現実は違った。

 開幕するとチームがなかなか勝てないだけでなく、テーブスの平均出場時間は昨季よりも4分以上減少。

「カンファレンスがあまり強くなかったのと、その中でチームもあまり強くなかったというのもあったんですけど、自分にとっての環境があまりよくなかったんだと思います」という言葉は、UNCWでプレーし続けることがバスケットボール選手の自分にとってプラスにならないということを象徴していた。

人生で一番悩んだ末に下した決断。

 UNCWは12月23日、テーブスがチームから離れると発表する。

 シーズン終了まで待たなかったのは、転校すると1年間試合に出られないというNCAAの規定を考慮したもの。

 年末に転校の意思を示してNCAAに登録することで、来シーズンの全試合欠場という事態を回避できる意味もあったが、テーブスからしてみれば“自分にとって何がベストなのか?”ということを優先しての決断。それは、スカラシップのオファーをしてきた他のディビジョン1の大学に転校するか、日本に帰国してB1のチームでプレーするかの選択も同じだった。

 テーブスが人生で一番悩んだ末に下した決断は、宇都宮ブレックスへの入団。

 アメリカの大学よりもレベルが高いと感じる部分は? と質問すると、「ディフェンス、スカウティング、バスケットボールIQ、間違いなくBリーグのほうが高いです。みんなプロなので、大学生は18~22歳くらいの選手が多くて、宇都宮は25歳から上の選手が多くて、みんなバスケットボールのベテランだと思う。IQのレベルが違います」という答えが返ってきた。

【次ページ】 勝者のメンタリティが浸透している宇都宮。

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