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NCAAディヴィジョン1からBリーグへ。
宇都宮・テーブス海の“決断力”。
posted2020/02/06 07:00
text by
青木崇Takashi Aoki
photograph by
B.LEAGUE
「(雰囲気は)最高でした。相変わらず宇都宮のファンの皆さんは本当に熱かったですね、最初から。プロとして最初の試合で、日本に帰ってきていろいろな人から期待されているのは事実だったので緊張したんですけど、本当にもう先輩たちと一緒にしているとだんだん慣れてきた。やはり渋谷のディフェンスも激しかったので、緊張する時間もなかった感じでした」
テーブス海は1月15日の夜、黄色に染まったブレックスアリーナ宇都宮でBリーグデビューを果たした。
宇都宮ブレックスがサンロッカーズ渋谷に敗れたこともあり、自身の評価を“0点”としたものの、アグレッシブに攻める姿勢、昨季のNCAAディビジョン1で平均アシスト2位という実績に相応しい視野の広さを生かしたパスで観客を沸かせた。
また、相手のディフェンス対応を見て判断し、必要ならば自分で得点できることは、激しくプレッシャーをかけてくる渋谷相手に12点を記録したことでも明らかだ。
自分の気持に素直な決断。
ポイントガードというポジションは、決断力が常に求められる。
テーブスのバスケットボール人生を振り返ってみると、大事なところで自分の気持に素直な決断を下してきた。
その始まりは、NCAAディビジョン1でプレーしたいという強い気持が抑えられず、2年生の夏に東洋大学京北高校から渡米することだった。父のB.T.(バーク・テーブス)は最初こそ反対したものの、息子の強い熱意を尊重してトライアウトを受けさせた。
合格後に授業料の半額を奨学金でカバーしてもらえるようになったことで、ブリッジトン・アカデミーへの転校が実現したのだ。