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NCAAディヴィジョン1からBリーグへ。
宇都宮・テーブス海の“決断力”。
text by
青木崇Takashi Aoki
photograph byB.LEAGUE
posted2020/02/06 07:00
188cmというサイズはPGとして大きな武器。昨季はCAAカンファレンス新記録の253アシストを記録するなどアシストにも定評あり。
レベルアップできる絶好の機会。
B.T.は当時をこう振り返る。
「いつものように私たちはそれについて話をしましたが、最終的な決定は彼がしました。(後に転校する)ノースフィールド・マウント・ハーモン高校のヘッドコーチは、実際にブリッジトンを訪問する前に海を望んでいました。
しかし、海はプレップスクールの1年生でプレーする機会を得るのが難しいと考えていたし、コートにいることが彼にとってより重要でした」
ブリッジトン・アカデミーの1年間で手応えを得たテーブスは、レベルアップできる絶好の機会ということに加え、コーチからの誘いもあってノースフィールド・マウント・ハーモン高校に転校することを決断。すぐに出場時間を得てプレーすると、望んでいたNCAAディビジョン1の大学から興味を持たれるようになる。
そして、高校の最終学年を迎える前の2017年の夏、テーブスはノースカロライナ大学ウィルミントン校(UNCW)から出されたスカラシップのオファーにサインをした。
父が語る「人生の回復力の構築」
高校であと1シーズンプレーできるということは、活躍次第でよりレベルが高く、ネームバリューのある大学からリクルートされる可能性を秘めている。
しかし、当時のUNCWは2年連続でNCAAトーナメントに出場するなど、チームの将来性に希望が持てる状況にあった。
チャンスを何とか生かしたいというテーブスが、このオファーに魅力を感じて決断することは自然な成り行き。ここにたどり着くまでのプロセスが大変なことであり、心身両面で強くなったことも忘れてはならない。
「常にハードワーカーだったわけではないし、今のような規律もありませんでした。そのようなスキルは時間をかけて身につけたのです。以前の海はそれほど自身に厳しくなかったので、私が後押ししましたし、度が過ぎることもたまにありました。でも、今の彼には強い決意と意識の高さがあります。
アメリカで繰り返し倒されたことで、彼は精神的に強くなりました。 海が失敗した回数を知れば、人々はショックを受けるでしょう。
あなたが失敗したときにだれも気にしませんし、だれもあなたやあなたの気持ちを心配しません。 あなたの代わりになるのを待っている人間が常にいます。それは幼い子どもには難しいことですが、そのようなことから“這い上がる”ことができれば、バスケットボールだけでなく人生の回復力が構築されるのです。 それは恐らく私が見た中で彼が最も成長した部分だと思います。父としてはうれしいですね」