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藪恵壹が語る阪神優勝に必要なもの。
大山悠輔の4番固定と藤浪晋太郎。
text by
藪恵壹Keiichi Yabu
photograph byKyodo News
posted2020/01/03 11:50
4番に固定仕切れなかった大山悠輔。ムラを減らせば、上位進出が見えてくる。
焦点となるガルシアの起用法。
さて、来季のタイガースに目を移してみると、投手陣はなんと言っても先発ローテーションがカギになるでしょう。
2019年シーズン限りで引退したランディ・メッセンジャーの穴をどう埋めるのか。私としてはやはり、藤浪晋太郎の復活に期待したいですね。今シーズンはプロ入り後初の無勝利に終わってしまいましたが、彼の活躍は優勝の絶対条件だと思います。
もう1人、投手でキーマンを挙げるならば、オネルキ・ガルシアです。シーズン序盤は不安定な投球が続き、先発での成績は3勝8敗、防御率4.98と苦しみましたが、最終盤に中継ぎとしての適性を示し、CS出場に貢献しました。
彼を今後どう使っていくのかがポイントです。先発に戻すのか、中継ぎでいくのか。あるいは、オープナー制度を組み入れてみても面白いですね。1、2回の短いイニングに若手投手を起用したあと、第二先発としてガルシアを使うということです。イチから試合を作るよりもリリーフの方が向いているように感じますし、第二先発であればより短いイニングの投球で勝ちがつきますから、モチベーションにもつながるのではないでしょうか。
キーマン大山の課題はムラ。
打のキーマンには、先ほども触れた大山を。つくづく今季使い続けていれば……と思います。最終的には76だった打点も90ぐらいは記録したのではないかと思いますし、シーズンを通して評価する声も出てきて自信をつけることができていたはずでした。
彼の課題はとにかく調子にムラがあることです。一時期だけではなく、シーズンを通してクリーンナップを担っていくに相応しい成績が求められます。来シーズンからは再び外国人や他の若手選手との競争が始まるでしょうから、オープン戦やシーズンの序盤からアピールしていってほしいところです。
懸念されるのは、今季3位に入ったことで、ファンがさらに上を期待してしまうことです。4位以下は順位が下がったことになるわけですから、プレッシャーで苦しくなるかもしれません。そこを気負わず打てるかは選手次第。2019年に積み重ねられたものを存分に発揮してほしいですね。