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新生ドイツは頂点に返り咲けるか?
オランダに敗戦、ロイスは前向き。 

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中野吉之伴

中野吉之伴Kichinosuke Nakano

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photograph byGetty Images

posted2019/09/10 08:00

新生ドイツは頂点に返り咲けるか?オランダに敗戦、ロイスは前向き。<Number Web> photograph by Getty Images

ロシアW杯ではショッキングなグループステージ敗退に終わったドイツ。来年のEUROまでに王者の威厳を取り戻せるか。

オランダが驚いたドイツの戦法。

 再出発するためにミスをすべて振り返り、ヨアヒム・レーブ代表監督を中心に現実路線を取りつつ、自分たちの特徴、世界の潮流を探りつづけた。

 圧倒的なポゼッションで主導権を握り続ける戦い方から、相手の出方をうかがい、守備と攻撃とのバランスを最適化させていくスタイルを選択。サッカーというゲームをどうすればより有利に効果的に、自分たちの色を出しながら発展させられるかの考察を深めていった。

 この試合でも、前半からボールを保持する時間はオランダの方が長かった。オランダ代表のロナルド・クーマン監督は「ドイツがボール保持をこちらにゆだねたのは驚きだった」と試合後に振り返っていた。

 ロシアW杯以前のドイツだったら、良しとしない戦い方だったはずだ。そうした点から考えると、ドイツにとって大事だったのは世代交代そのものではなく、自分たちのサッカーにおぼれることなく、しっかりと向き合うことだった。

「負けないチーム作り」を大事に。

 選手も自分たちがすべきことはわかっていた。

 傾向として、より「負けないチーム作り」を大事にしている。マルコ・ロイスは「相手にボールを渡すこと自体が問題なのではない。ボールポゼッション率が高いチームが自動的にゴールを多く決められるということでもない」とミックスゾーンで振り返っていた。

 ヨシュア・キミッヒもこのように語っている。

「入りは悪くなかったと思う。早い段階で先制点を挙げることもできた。前半はそこまで問題はなかったと思う。オランダにチャンスらしいチャンスを与えなかった。ボールを奪い切るところは少なかったけど、後半開始にもいくつかカウンターからチャンスにつなげることができていた」

 振り返れば、3月にアムステルダムで行なわれたオランダ戦では攻守が噛み合い、試合終了間際にニコ・シュルツのゴールで貴重な勝利を挙げた。自分たちの歩んでいる方向は間違ってはいない。そんな手応えはあった。

【次ページ】 まだ十分に成熟はしていない。

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