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<届かなかった甲子園>
“悲願校”からプロへの道。

posted2019/08/01 15:00

 
<届かなかった甲子園>“悲願校”からプロへの道。<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

秋山は3年夏に主将として県大会準々決勝でコールド負け。この頃からプロ入りを目指す。

text by

田澤健一郎

田澤健一郎Kenichiro Tazawa

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Kiichi Matsumoto

強豪に阻まれ、あと一歩のところで甲子園に届いていない“悲願校”。甲子園のステージに立たずともプロを輩出してきた高校を調べてみた。(Number983号掲載)

 プロ野球選手の出身高校は、甲子園出場経験のある強豪であるケースが多い。ただ、プロになれるか否かの根本は、個人の資質や能力の話。当然ながら甲子園未経験校出身の選手もいる。現役ならば糸井嘉男(阪神/宮津)、千賀滉大(ソフトバンク/蒲郡)、今永昇太(DeNA/北筑)らが代表格だ。では、甲子園初出場を悲願とする学校ながら、プロ選手を多数輩出している高校はどこか?

 真っ先に名前が挙がるのは神奈川の2校、横浜創学館と向上だろう。横浜創学館は秋山翔吾(西武)を筆頭に9人、向上は“デカ”の愛称で知られた高橋智(元オリックス)ら8人の出身プロ選手がいる。

 横浜創学館は森田誠一監督が就任した'90年以降に力をつけた。既に県では上位常連校として知られるが甲子園は未出場である。特徴的なのは出身プロ選手9人のうち、秋山も含めて6人が大学・社会人を経由している点だ。横浜や東海大相模に比べると後発の新興校。進学してくる選手には、潜在能力はあっても、中学の実績が乏しいタイプも少なくない。森田監督は、そういった選手たちを根気よく育て、大学・社会人へステップアップさせているのである。

 一方の向上は、県では'60年代後半から上位進出しており、'76年夏には神奈川大会準優勝。高橋が投打の柱を務めた'84年夏も準優勝で惜しくも甲子園出場を逃す。この代は高橋を含めて3人がプロ選手となった強力チームだった。その後、低迷期もあったが、2014年には3度目の夏準優勝。その決勝戦で先発登板したのが、今季、富士大から楽天入りした鈴木翔天だ。

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