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長谷部誠は安泰、大迫勇也は主力。
ドイツの日本人たちは今季どこへ?
text by
島崎英純Hidezumi Shimazaki
photograph byUniphoto Press
posted2019/07/20 11:50
ブンデスリーガのなかで最も始動が早かったブレーメン。コーフェルト監督は大迫に厚い信頼を寄せているようだ。
始動が早かった大迫のブレーメン。
さて、そんななかでも、ブンデスリーガ各クラブのプレシーズンはスタートしています。ブンデスリーガ1部で最も早く公式戦を行なうのは、7月25日にUEFAヨーロッパリーグ2次予選ラウンドでFCフローラ・タリン(エストニア)、FKラドニチュキ・ニシュ(セルビア)の勝者と戦うフランクフルトです。そのフランクフルトは7月3日に活動を開始し、スイスでトレーニングキャンプを張っていました。
ただし、最も早くプレシーズンを始動したのはフランクフルトではなく、ブレーメンとアウクスブルクでした(6月28日)。ブレーメンはオーストリアのツェル・アム・ツィラーという街で2部のSVダルムシュタット98と親善試合を戦って現在は地元に戻り、アウクスブルクも本拠地で腰を据えてトレーニングに励んでいます。
一方、最も遅く始動したのはDFBポカール決勝を戦ったことで昨季最も長くシーズンを過ごしたバイエルンで、7月8日でした。
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ブンデスリーガは毎年12月末から1月中旬にかけてウインターブレイク期間があり、各クラブはトレーニングキャンプを張ります。どのチームも温暖な環境を求めてスペイン南部などに赴くのが通例です。
プレシーズンのキャンプは夏場となりますが、ヨーロッパでも暑さが厳しくなく過ごしやすいと言われるドイツ、もしくは隣国のオーストリアでキャンプを張るケースが多いようです。例外は、ワールドツアーを組んでアメリカ大陸などで各国の人気クラブと親善試合を行なうバイエルンやドルトムント。彼らにはビッグクラブなりの対外的な責務と負担がのしかかっていると言えます。
寒暖差が激しいドイツでの体調管理。
ドイツでの生活も2年目を迎えた私ですが、やはりこちらで一番好きな季節は「夏!」と断言できます。昨年は記録的猛暑で気温、湿度ともに上昇して大変な思いをしましたが、今年は6月下旬に35度以上を記録した後は一気に気温が下がり、7月中旬を迎えた現在は25度前後と、非常に過ごしやすい環境の下で過ごしています。
こちらの太陽は日差しが強く感じるために日光を浴びると暑く感じますが、木陰に入ると湿度が低いことからひんやりとして快適です。ただドイツは日によって寒暖差があり、30度くらいまで上がった翌日の最高気温が10度前後だったりするのには驚きます。
その寒暖差に慣れていない僕は、昨日と同じ夏気分のTシャツ、短パンで外へ飛び出た瞬間に防寒着に身を包んだ大家さんと出くわして「アンタ、そんな格好で何処へ行くの? サンダル履きで歩いている男なんてアンタだけよ」と怒られる始末。ドイツの方って常に防寒の身支度が整っているのです。衣替えの意識がないのかな? と思いながらすごすごと自宅へ引き返すこと数度。こちらの環境に慣れるのに苦戦しております。
これだけの寒暖差があると、心身のコンディションに留意するサッカー選手などは体調管理が大変ではと心配します。知り合いのサッカー選手に聞くと、「外にいる時間が長いから気温は常に気にしているけど、やっぱり急激な変化に身体がついていかなくて風邪をひくことがよくある」と言っていました。