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「甲斐(拓也)の獲得は疑問だね」“キャッチャー多すぎ問題”に巨人OBの見解は…?「人的補償は小林誠司になるんじゃないか」
posted2024/12/21 11:03
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Nanae Suzuki/Kiichi Matsumoto
――このオフ、積極的な動きを見せる巨人ですが、やはり一番の補強はソフトバンクからFAで獲得した甲斐拓也選手ですよね。
槙原 うーん……ただ、この獲得は疑問だね。正直、そこが必要なのかな?と個人としては思います。甲斐の能力がどうこうではないですよ。
――確かに捕手はそろっています。今季一軍でマスクをかぶったのは岸田行倫(79試合)、大城卓三(45試合)、小林誠司(41試合)、山瀬慎之助(2試合)の4名。
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槙原 要するに、大城を正捕手として考えてないということですよね、阿部監督の中では。今年は岸田が経験を積んだ。大城にそれを刺激にしてもっと頑張ってくれと思っているなら、球界No.1の甲斐を獲ってこなかったでしょうから。さらに小林が控えていて、若い山瀬もいる。普通に考えれば、補強ポイントではない。だから、甲斐の獲得はやっぱり“目先の補強”ではないなと。
――目先の補強?
槙原 近い将来、岡本(和真)がアメリカに行く可能性がある。坂本(勇人)だって次の世代を見据えないといけない年齢になった。打線として厚みがほしいですよ。だから大山(悠輔/阪神に残留)を狙いにいったわけで。捕手が盤石になれば大城を野手に専念させて打撃を生かせる。脂が乗った甲斐がいれば、キャッチャーは若手が育つまでしばらくは安泰です。このオフだけ見ると「獲りすぎ」とか「人が溢れている」とか、いろんなことを言われると思いますけど、球団はそうやって次、次を見据えていくものですから。
――コミュニケーションが求められる捕手がいきなり活躍することは、決して簡単ではないですよね。
槙原 実績は申し分ない。しかも長期契約。周りの選手たちは長くいるんだと思って付き合うでしょうから、馴染むのも早いでしょう。人間性を考えても、チーム戦力になってくれると思う。ただ、捕手はいかに信頼をつかんで、勝利に導けるか。強肩なら岸田だってそうですし、(甲斐が)バッティングがいいかというとそうでもない。キャンプでどう距離を縮めていくのかは、注目していきたいですね。