ファイターズ広報、記す。BACK NUMBER
試合前後に選手たちはどう過ごすか。
「お一人様」が増えた日本ハムの強さ。
posted2019/05/13 16:30
text by
高山通史Michifumi Takayama
photograph by
Kyodo News
リアルな実像は、バックヤードにある。
俳優などエンターテイナーは、それが色濃くパフォーマンスに反映され、演技などの深部や細部に投影されるのだと聞いたことがある。
プロ野球選手も、似ていると感じる。
開幕して1カ月以上が経過した。今シーズンは「お一人様」が増えた。期待が、高まっている。
広報としての1日の一例を挙げる。週末に多いホームでのデーゲーム。試合開始の5~6時間前に、球場入りする。午後2時開始であれば、午前8時~9時が出勤時間帯になる。午後6時開始のナイターでは、各メディアへの個別の取材対応等もあるため午前10時~11時がそれに該当する。
全体練習開始は、プレーボールの約4時間前になる。午後2時開始の試合では午前10時前後に、投手も野手も全員がグラウンドで体を動かし始める。全体ウオーミングアップを行い、野手はフリー打撃や守備練習、投手はキャッチボールやランニングメニュー、登板日に合わせてブルペンでの投球練習等で調整をする。
ホームゲーム時の行動パターン。
プロ野球はホームゲーム、ファイターズであれば札幌ドームでは充実した環境で練習が可能である。ビジターでは宿舎からの移動など団体行動になり、使用できる施設も限られる。時間や練習環境にも制約があるのが、通例。練習量、メニューなどを自分で管理、調整できるのが、公式戦の約半分にあたるホームゲーム時になる。
ホームゲーム時の行動パターンに、個性がにじみ出る。コンディション維持が命題の投手と比べて、メニューが多岐に渡る野手は個々の違いが顕著である。トップ選手ほど行動パターンが確立され、試合前の動き出しが早い。