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相馬監督があえて「J1昇格」宣言。
今年のゼルビアはデコボコに尖る。 

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郡司聡

郡司聡Satoshi Gunji

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posted2019/02/23 08:00

相馬監督があえて「J1昇格」宣言。今年のゼルビアはデコボコに尖る。<Number Web> photograph by Satoshi Gunji

昨季、J2で躍進を遂げた町田ゼルビア。クラブが大きく変容する中で、相馬直樹監督の思考も変化している。

大きく変わったキャンプ環境。

 始動したチームは約1週間、人工芝の小野路グラウンドでトレーニングを積み、1月21日には沖縄での第1次キャンプをスタートさせた。

 ここ2年間のキャンプは宮崎での1次のみで、期間も1月末から2月10日前後までの日程だったが、サイバーエージェントグループ(CA)に参画した今季は、早い段階からキャンプでチーム作りをできた。過去を振り返ると、1月下旬に何度か雪の影響でフルコートでのトレーニングがままならないこともあったことを思えば、大きく環境は変わった。

 沖縄キャンプは天候にも恵まれた、相馬監督も「例年は雪が降る可能性もある中、この間にトレーニングができたことはシーズンにつながる」と話し、クラブの配慮に感謝した。大幅な強化費増こそ見込んではいないものの、CAグループに参画した波及効果は、確実に現場にも反映されている。

「J1昇格」を目指す今季のベースは過去5シーズンと変わらず、“ボールに複数の選手が関わる攻守表裏一体のスタイル”。チーム戦術の生命線は、コンパクトな陣形を構築し、タイトな守備から奪ったボールをスピーディーなショートカウンターにつなげる形だ。

尖った部分がないと面白くない。

 ただし、さらに上位を見据えるために、相馬監督は「プレーの水準を上げなければまずは話にならない」と、昨季以上に選手たちへ「プレー水準を上げること」を求めてきた。

 2月の宮崎キャンプ終盤に実施されたヴァンフォーレ甲府とのトレーニングマッチで、富樫敬真ら新戦力が組み込まれた中でも、チーム戦術を高い水準で発揮。ドゥドゥとピーター・ウタカによる“一発”を食らったが、主力同士が対戦した90分を1-1で終えた。沖縄と宮崎でのキャンプを、相馬監督はこう総括した。

「チーム作りは予定通りに進んでいるけど、ポジティブな部分を削らずに、勝利を積み重ねていくためには少しトリミングをしないといけない。ただ尖った部分がないと面白くないですから、多少デコボコしていてもいいのかなと。

 大きなズレはなくなってきているので、あとは勝負を左右するディテールの部分。体力的・戦術的なベース、そしてチームのマインドを含めて、このキャンプでチームとしての方向づけはできたと思っています」

【次ページ】 バブンスキーの存在で変化が?

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