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相馬監督があえて「J1昇格」宣言。
今年のゼルビアはデコボコに尖る。

posted2019/02/23 08:00

 
相馬監督があえて「J1昇格」宣言。今年のゼルビアはデコボコに尖る。<Number Web> photograph by Satoshi Gunji

昨季、J2で躍進を遂げた町田ゼルビア。クラブが大きく変容する中で、相馬直樹監督の思考も変化している。

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郡司聡

郡司聡Satoshi Gunji

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Satoshi Gunji

 昨年の12月27日のこと。石阪丈一町田市長への表敬訪問を終えた町田ゼルビアの相馬直樹監督は、囲み取材の中で、新しいシーズンの目標設定に関して、少々頭を悩ませていることを示唆した。

「今はまだオフに入っている段階でゆっくりさせてもらっていますが、目標設定に関してはきちんと話さなければならないと思っています。(J1ライセンス取得に向けた状況など)形にはなってきているので、それをなんとか結果につなげていきたいとは思っています」

 昨季、J1ライセンスを交付されなかったゼルビアだが、天然芝グラウンドが整った練習場の整備にもメドが立った。またクラブライセンス制度におけるスタジアム基準の緩和もJリーグ側から発表された。2019年度中のJ1ライセンス取得に向けて、クラブには確実に追い風が吹いている。

 ここまで状況が整えば、新シーズンの目標設定は単純に思える。

 しかし、そもそも相馬監督は順位目標を設定することに難色を示してきた。目標の数字を明確化することで、その数字に意識が引っ張られることを嫌ったのだ。昨季の「6位以内」という目標も、クラブ環境を変えるために慎重を期して掲げた目標だった。

 ただクラブが「J1昇格という言葉を、声を大にして言える」(MF奥山政幸)状況を迎えつつある中、2019シーズンの目標をどこに設定すべきか、指揮官は悩んでいた。

「J1昇格」を掲げた覚悟。

 年が明け、始動日となった1月11日。新たなシーズンの立ち上げを前に、相馬監督は選手たちの前で「J1昇格」を目標に掲げることを伝えた。

 その目標設定にこそ、指揮官の覚悟が宿っている。

「2018年は『6位以内』を目標に掲げて戦ってきました。(4位に入ったことで)その目標を成し遂げることはできましたが、僕自身は最後にすごい悔しさというか、自分の力不足を感じました。でも逆にあと1点が取れずに優勝できなくてよかったとも思っています。

 仮に優勝していればどこかで満足してしまうと思いますし、昨年たどりつけなかったことの悔しさを今年に晴らす。そこまでたどり着くのは簡単ではないですが、(あと1点勝ち越せば優勝できたかもしれないという最終節の後半アディショナルタイムは)今季、そこにトライするための最後の時間でもあったと思います。2020年をJ1で戦うとクラブが言ってきた中で、今年は勝負の年です」

 こうして、監督自身も「勝負の年」と位置付ける2019シーズンのトレーニングが始まった。

【次ページ】 大きく変わったキャンプ環境。

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