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<エースインタビュー>サディオ・マネ「自分を疑わず、冷静に」
text by

アレクシス・メヌーゲAlexis Menuge
photograph byAP/AFLO
posted2018/06/21 06:00

その中心にいるのは間違いなく、サディオ・マネ、この男だ。
周辺数百kmにサッカークラブがない田舎で育ったマネは、17歳の時にサッカークラブに入るため首都ダカールへ飛び出した。スパイクを買うお金はなく、サンダルで入団テストを受けた少年はまもなくW杯にたどり着こうとしている。
――もうすぐW杯が始まりますね。
「もう何週間も前からW杯のことが頭から離れないことを正直に打ち明けなければならないね。W杯は僕にとって小さい頃からの夢だったんだ。それがもうすぐ実現しようとしている。大会が始まれば、後悔がないようあらゆることにトライしたいし、母国のために全力を尽くしたい。今から開幕が待ち切れないよ」
――W杯の思い出はありますか?
「僕は小さい頃からいつもテレビでW杯を観ていたんだ。それは2002年日韓大会から始まった。この大会は僕にとって特別な大会なんだ。セネガルは開幕戦で当時王者だったフランスを破るとセンセーションを巻き起こし、準々決勝まで進出した。あらゆる人が心を打たれ、国全体に良い影響を与えたんだ。僕はただのファンに過ぎなかったけれど、この大会を忘れることはないだろう。
こんなこともあった。僕の学校の先生は、W杯を観られるようにと生徒たちを終業時間の13時ではなく、10時には家に帰してくれた。それで僕らはフランス戦を1分も見逃さずに済んだんだ。フランス戦でのパパ・ブバ・ディオプのゴールは歴史に刻まれた。あなた方にはそのゴールがセネガルに何をもたらしたか、よく分からないかもしれないね」
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
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