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高校野球のグローバル化、球児らが目指す新たな目標。~甲子園の意味、ファンのメンタリティも変わる?~
text by
小関順二Junji Koseki
photograph byHideki Sugiyama
posted2015/09/14 06:00
仙台育英との決勝では両校合わせて24安打の打撃戦となるもエース小笠原の決勝打で勝利。
東海大相模の45年ぶり2度目の優勝で幕を閉じた夏の甲子園大会は、連日のように4万人以上の観客が甲子園球場に押し寄せる人気だった。
大会本部が発表した総入場者数は、昨年より9000人多い86万2000人。15日間以内の記録としては1991年の90万人(有料人員数新記録)に次ぐ多さだった。さらに決勝戦の関東地区の平均視聴率は20.2%を記録。これは斎藤佑樹と田中将大の投げ合いで引き分け再試合となった'06年の早稲田実対駒大苫小牧戦に次ぐ20%超えだった。
ベスト8に進出した6校が東北と関東勢という東高西低ぶりで、甲子園の地元・近畿勢は4勝6敗と負け越し、さらに前評判の高かった天理と智弁和歌山は初戦で姿を消した。それでも球場に大観衆が押し寄せたのは、地域性を上回るパフォーマンスで魅了する超高校級球児が揃っていたからだ。