“Mr.ドラフト”の野球日記BACK NUMBER
日本ハムの三塁は大田泰示が適任。
過去のコンバート成功例から考える。
posted2019/02/18 17:00
text by
小関順二Junji Koseki
photograph by
Kyodo News
今季はどの球団もコンバートが多そうだ。
なかでも最も話題になっているのが岡本和真(巨人)の一塁から三塁への転向だろう。
'17年まで通算13安打、1本塁打、6打点、打率.188だったのが'18年は167安打、33本塁打、100打点、打率.309に飛躍した。
これほど見事な変身を遂げれば一塁のままでいいではないか――とも思うが、昨年パドレスで20本塁打した新外国人のビヤヌエバの打力を生かすために守りの負担の少ない一塁を与え、岡本は昨年19試合守った三塁に転向するというプランが進行中だ。
リーグ3連覇中の広島では、西川龍馬に注目が集まる。
昨年は打率.309、安打101と活躍した打撃面に対して、三塁手としての守備率.907、失策17(両リーグの全ポジション中、ワースト1位)はチャンピオンチームの三塁手として課題が残る。そこでFA権を行使して巨人に移籍した丸佳浩が守っていた外野へのコンバートが噂されている。
中田らの三塁転向という憶測。
日本ハムでは、昨年ファームで一塁を22試合守った清宮幸太郎の外野への転向が本格化している。昨年は一軍で一塁を9試合、外野を12試合守り、本格的な外野転向の準備はできている。
ただ、一方で中田翔が三塁に転向するのではないか――という憶測記事も一部のマスコミでは出ている。
'16年の本塁打王、レアードがロッテに移籍して三塁にぽっかり穴が空いているため、こういう話題が取り沙汰されているのだ。
その三塁候補としてこれまでに名前が挙がったのが'14年に70試合守った近藤健介、巨人時代の'12年に一軍で2試合守った大田泰示、新人だった'08年にファームで51試合守った中田らで、最もネームバリューのある中田のコンバート案がキャンプ前に熱心に報じられていたのだ。
私がベストだと思うのは大田の三塁コンバートだが、その理由を語る前に過去の印象深いコンバートを振り返ってみたい。