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貴乃花が語る“奇跡の逸材”。
稀勢の里が国民に愛された理由。
text by
鈴木忠平Tadahira Suzuki
photograph byNaoya Sanuki/Hideki Sugiyama(JMPA)
posted2019/02/15 17:00
Number972号の独占インタビューでは自分と稀勢の里との「共通の原点」についても語った元横綱・貴乃花。
「これから相撲界は大危機です」
貴乃花はインタビューの中で稀勢の里と共通する自身の「原点」についても語っている。
伯父であり、“土俵の鬼”と呼ばれた横綱・若乃花、実父である大関・貴ノ花にかつて二子山部屋で鍛えられたのが稀勢の里の師匠である先代・鳴戸親方(元横綱・隆の里)だった。
時代は違えど、源流を同じくした2人。猛烈な稽古と、頑なな相撲道が重なるのは必然といえば、必然なのかもしれない。
そして、最後に貴乃花がこう憂いたのが印象的だった。
「稀勢の里は18歳で、歴代で1番早く、幕内で勝ち越したんです。それくらいの逸材です。奇跡みたいなものですよ。今後、もうないと思います。これから相撲界は大危機です」
平成という時代の始まりと終わりに、神事たる相撲の品格と美を示した2人の日本人横綱。やはり、どこかでつながっていると思わざるをえない。
Number972号「横綱論。さらば、稀勢の里」では元横綱・貴乃花の花田光司氏が独占インタビューの中で、2003年1月場所、「神が降りてきた」という自身の引き際、そこに集約されていた横綱としての美学を語っています。
また、昭和・平成の大相撲史を彩った大鵬、北の湖、千代の富士、若乃花、武蔵丸、朝青龍、白鵬、日馬富士らの「横綱論」に迫った記事も掲載しています。
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