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スマホアプリは山岳遭難の救世主?
老舗『山と溪谷』も“推奨”に方針転換! 

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森山憲一

森山憲一Kenichi Moriyama

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photograph byKenichi Moriyama

posted2019/02/06 17:00

スマホアプリは山岳遭難の救世主?老舗『山と溪谷』も“推奨”に方針転換!<Number Web> photograph by Kenichi Moriyama

41万ダウンロードされたアプリ「ジオグラフィカ」の地図画面と、雑誌『山と溪谷』2018年9月号。

グーグルマップは山ではほぼ白紙。

 スマホやカーナビが普及した現在、いまごろなに言ってんの、その程度のことがこれまでできなかったのと思われる方もいるかもしれないが、それができなかった。

 スマホの地図アプリというと、一般的にはグーグルマップなどを思い浮かべる人が多いと思うが、これらは登山道表示がないなど、山岳地帯の情報はほぼ白紙に近く、登山では使い物にならない。

 登山での利用を想定して開発されたアプリでないと、山の中では役に立たない。そしてそういうものがここ数年でいくつも登場してきた――というのが現在なのである。

慎重派だった『山と溪谷』も方針変更?

 老舗かつ最大手の登山雑誌『山と溪谷』が、2018年9月号で電子地図をテーマとした特集記事を掲載した。

 それまで電子地図の利用には慎重な態度を崩さなかった『山と溪谷』が大きく方針を変えたと受け取れる記事内容で、これは画期的なことだった。その背景には、登山用スマホアプリの普及と高性能化があることは間違いないだろう。

 登山で人気の高い地図アプリのひとつ「ジオグラフィカ」の開発者である松本圭司氏によると、2014年のリリース以来、ダウンロード数は一貫して増え続け、2019年1月現在で41万になるという。2015年の同じ時期には1.4万だったというのだから、4年で30倍に増えた計算だ。

 これが100万に達するのも、おそらくそう遠い話ではないと思われる。さらに、登山用地図アプリは「ジオグラフィカ」のほかにも、すでに100万ダウンロードを達成している「ヤマップ」をはじめ、「山と高原地図」など、利用者の多いものがいくつもある。

 仮に日本の登山人口600万人全員が地図アプリを利用するようになったとしたら、それは道迷い遭難事情に大きなインパクトを与えることになるはずだ。

【次ページ】 スマホが使えない状況への備えは必須。

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