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天皇杯3連覇の巨大な意義と、
千葉ジェッツが目指すカルチャー。 

text by

島田慎二

島田慎二Shinji Shimada

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2019/01/28 07:00

天皇杯3連覇の巨大な意義と、千葉ジェッツが目指すカルチャー。<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

千葉ジェッツは天皇杯決勝延長戦残り2.6秒で富樫が3Pシュートを鮮やかに決め、栃木ブレックスを71-69で破った。

集客数は同じでも売上が30%増。

 アリーナ100カ所程度に設置したビーコン等のインフラは予定外の投資でコストもかかりました。

 ただ、飲食で大儲けをしようとするというよりはあくまでも集客のためのツールと捉えています。チーム、ホスピタリティ、エンターテイメント、グッズの魅力に、「あそこに行ったらあの匂いにつられて食べてしまうよね」といったような食べ物の魅力を付け加えるだけ。チケット販売のための販促という程度の割り切りで勝負。

「便利になりました」「これいいですね」と評判は上々で、売上は30%程度の伸びも見せています。集客数は変らないわけですから、つまり「Putmenu」の効果によって増収したというわけです。

 決断に踏み切れた裏付けとしては、ある程度利益を出せるという自信と、シーズン前に把握していたスポンサー売り上げが予想値を上回っていたことが関係しています。余力があったからこそいざというときに勝負できた。チーム、フロントスタッフみんなが頑張ってくれたおかげでジェッツの経営が成り立っており、私もそういう判断ができたと思います。

(構成・石井宏美)

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