ハマ街ダイアリーBACK NUMBER
正直に謝ったことに期待したい!
DeNAラミレス監督、初心に返って。
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byKyodo News
posted2019/01/01 11:30
横浜スタジアムでの今季最終戦で勝利し、ファンの声援に応えるラミレス監督。初心に返って……再びフィーバーを起こして欲しい!
シーズン途中に聞こえた不協和音。
投打ともにチーム成績はリーグ下位であり、戦力も十分ではないなか、Aクラス争いができたのはラミレス監督の手腕によるところもあると思うも、中継ぎ陣のハードワークや日替わりによるオーダーなど選手起用に関しては“歪み”を感じることも多く、一貫性が見いだせなかった。
また噂レベルではあったがチーム内部からもラミレス監督への厳しい意見が聞こえてきた。
過去2年間では感じられなかった危険な兆候。
ゆえに筆者は冒頭の言葉をシーズン中に頭の中で反芻し続けていた。
中畑清前監督のあとを受け、新任監督としては類まれなリーダーシップでチームを戦える集団に変えたラミレス監督。
以前、監督という立場について話を聞いた際、自分は“リーダー型の監督”だと答えていた。
選手の目線に立ち、ともに考え、やる気を刺激し、指導していく。常に選手の言葉に耳を傾け、時には見本となって背中で示す。また、スタッフの意見をしっかりと自分のものとし、柔軟にチームの舵取りをしていく。
就任2年目までのラミレス監督は、時に頑固な面もあったが、まさしく“リーダー型の監督”として結果を出していた。
リーダー型からボス型へ!?
だが3年目のラミレス監督は、言ってみればリーダー型とは対極にある“ボス型の監督”のように感じられる場面が多かった。
極端に言えばチームのトップに君臨し、あまり周りの意見を聞かず、自分の信念や判断で指揮を行う。トップダウンありきで強権的な印象もともなう。
NPBの多くの指揮官が“ボス型”であるなか、ラミレス監督は貴重な“リーダー型”であり、また伸び伸びと野球をする自由なベイスターズの気風にも合っていた。
やはり絶対に結果を出さなければいけないという焦り、過去2年上手くやって来たという驕りがそうさせてしまったのだろうか――。