ハマ街ダイアリーBACK NUMBER
正直に謝ったことに期待したい!
DeNAラミレス監督、初心に返って。
posted2019/01/01 11:30
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph by
Kyodo News
第6回は、ニッポンの主砲・筒香嘉智を擁して、再びのAクラス入りを目指す横浜DeNAベイスターズです!
「ああ、ラミレス監督よ、あなたもか……」
2018年シーズン、横浜DeNAベイスターズを現場取材してきて、常に頭の中に渦巻いていた言葉――人は変わる。それは避けきれないことなのだろうか……。
違和感は春先からあった。
まずは前年に不動のリードオフマンだった桑原将志をラミレス監督は開幕早々スタメンから外すと、同様に調子の上がらない倉本寿彦をシーズン序盤にファームへと落とした。ポジションの問題や打撃不振などもあったが、ふたりはある意味、2年連続Aクラス入りをした“ラミレス野球”の象徴的な選手だった。一時は不振であっても信じ、我慢をして使いつづけた。データ重視とラミレス監督はよく言うが、そういった慧眼に優れた面も持ち合わせ、結果、ふたりは指揮官の期待に応え、日本シリーズ進出への原動力になったのではなかったか。
そんなじっくりと関係を育み、プレイヤーとして成長した桑原と倉本をあっさりと切り落とした。このラミレス監督の判断はあまりにもドライで、まるで過去2年間を否定しているようにも感じられた。
途絶える系譜。不確かになるチームとしての根幹。
もやもやとした感情が胸に去来した。
「チームに変化が必要」なのだが……。
ただ、ラミレス監督としては前年以上の成績を出すにはキャンプ中から「チームに変化が必要だ」と語っていた。
同じことをしていては上を目指すことはできない。
監督として2年契約も終了し、単年契約となる3年目。周囲は20年ぶりのリーグ優勝を期待しており、勝負の1年となるラミレス監督からしてみればドラスティックな変化は必然だったのかもしれない。
ましてや先発陣が不振で投打は噛み合わず、次から次へと怪我人が続出した。結果を出さなければいけない焦りからか、ラミレス監督は悪手を打つこともしばしばだった。