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正直に謝ったことに期待したい!
DeNAラミレス監督、初心に返って。
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byKyodo News
posted2019/01/01 11:30
横浜スタジアムでの今季最終戦で勝利し、ファンの声援に応えるラミレス監督。初心に返って……再びフィーバーを起こして欲しい!
権力が集中すれば、腐敗する。
政治でも社会でもそうだが、権力が1カ所にとどまれば、いずれ腐敗する。
極論かもしれないが、そういった様子を窺えてしまうことが、筆者にとってはチームの不振よりもつらいことだった。
シーズン中、ラミレス監督は変わらず常にポジティヴな様子ではあったが、ふとした瞬間に見せる瞳の奥は暗く、苦悩が感じられた。
とくに9月16日の阪神戦は、投手陣が大崩れし、22年ぶりとなる20失点で大敗。CS争いが佳境を迎えているなか、ラミレス監督自身「大事な試合」と位置づけていた一戦だった。試合後「明日しっかりと勝つだけ」と気丈に述べた指揮官だったが、その顔色は完全に失われていた。
振り返れば、シーズンの流れから見て、この負けは非常に大きかったように思える。
ついに……3年ぶりBクラスに。
結局、DeNAは苦しい終盤戦を勝ち切ることができず3年ぶりのBクラス。
あと1勝が遠く、ラミレス監督の変化は実を結ばなかった。いや、もしかしたら変化がなければCS争いさえできなかったのかもしれない。
いずれにせよ2018シーズンのラミレス監督のやり方では2019シーズンは危険だろうなと思っていた矢先、10月10日のリーグ最終戦後、指揮官は思いもしない反省の弁を述べた。
「我々のコーチは能力が高く素晴らしいコーチだったが、すべての決断を私がしてきたがためにコーチの能力を生かしきれなかった。
コーチたちには本当に申し訳ないと思っている。
より良いチーム、より良い組織にするためには、やはり私自身が変わらないといけないと強く感じている」