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世界バレーが億単位の大赤字!
日本優遇が置き去りにしたもの。 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byKyodo News

posted2018/10/29 07:30

世界バレーが億単位の大赤字!日本優遇が置き去りにしたもの。<Number Web> photograph by Kyodo News

バレーボール女子日本代表は、5位決定戦でアメリカに敗れ、6位で大会を終えた。

五輪予選での運営に批判の声。

 ただ、日本開催が多いということだけにとどまらない。運営そのものでも、ときに日本が優遇されていると批判が出るほど、変則的な部分がある。

 2011年W杯でのことだ。イランのベラスコ監督は、日本の試合に限り、テクニカルタイムアウトや第2セットと第3セット間の時間が長かったことについて「オリンピックの予選だから、すべてのチームが同じ条件でやらないといけません」と批判した。同じような批判はエジプトの選手からも出ていた。

 批判の矛先はスケジュール面にも向かった。日本だけ試合の時間帯が固定される一方、、他国はナイター翌日に早い時間帯の試合が組まれるケースがあるなどだ。

 たとえば2006年の世界選手権では、日本(女子)が出場する5位決定戦の前に決勝戦が行なわれた。スケジュールだった。今回の大会でも10月19日のスケジュールも見てみるとこうだ。

13時40分、16時10分:準決勝
19時20分:5位決定戦(日本対アメリカ)

 上位の順位の試合を先に回している。

日本以外で注目されない。

 先に触れた大会でのフォーマットをはじめ、「日本優遇」と海外から声が出ても仕方ない状況が続いてきた。

 国際バレーボール連盟への支払いの見返りとも言えるが、巨額の赤字という結果を生むことになった今、置き去りになってきた面に思い至る。それは運営面も含め、日本に寄りすぎた、日本本位であったためにバレーボールのファンを育てる、あるいは増やす努力を怠ってきたのではないかということだ。

 4年に一度の大会を開いているわりに、日本以外の国ではさほど注目が集まっていない。24カ国が参加している規模に見合う関心が寄せられていないように思える。

【次ページ】 決勝が「祭りのあと」では。

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