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10年前のドラフトから考えるソフトB。
育成指名を重視するきっかけの年に。

posted2018/10/10 17:00

 
10年前のドラフトから考えるソフトB。育成指名を重視するきっかけの年に。<Number Web> photograph by Kyodo News

今年5月に2年ぶりの勝利を手にした攝津正。一昨年までの5年連続開幕投手は快挙であった。

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小関順二

小関順二Junji Koseki

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Kyodo News

 NumberWebではドラフト会議のすべてを知るスポーツジャーナリスト・小関順二氏に依頼し、全12球団の10年前のドラフトを振り返って今を検証する、「2008年のドラフト会議、その後」という短期集中連載をスタートさせました。
 今回は、工藤公康監督就任からリーグで1位、2位、1位、2位(2018年)と上位が続く福岡ソフトバンクホークスです。

2008年のドラフト会議・福岡ソフトバンクホークス

1位 巽真悟/投手/近畿大学
2位 立岡宗一郎/内野手/鎮西高校
3位 近田怜王/投手/報徳学園高校
4位 有馬翔/投手/日南学園高校
5位 攝津正/投手/JR東日本東北
6位 金無英/投手/福岡レッドワーブラーズ
7位 鈴木駿也/投手/山形中央高校
育成1位 内田好治/投手/大阪産業大学
育成2位 二保旭/投手/九州国際大学付属高校
育成3位 柳川洋平/投手/福井ミラクルエレファンツ
育成4位 猪本健太郎/捕手/鎮西高校
育成5位 堂上隼人/捕手/香川オリーブガイナーズ

戦略が立てにくかったソフトバンク。

 この年、ソフトバンクはダイエーから球団を引き継いで4年目のシーズンにして初めて最下位に沈んだ。

 エース斉藤和巳が右肩の手術で機能せず(2008年以降登板なし)、チーム本塁打99は西武の198本のちょうど半分でリーグ4位。

 大隣憲司、馬原孝浩、新垣渚、和田毅、杉内俊哉の投手陣、松田宣浩、本多雄一、川崎宗則の野手陣には20歳代が多く、世代交代しなければならない、という切迫した空気もない。それでいて投打が振るわないのだから、どこに焦点を当ててドラフトに臨んでいいのか難しかったのである。

【次ページ】 1位より、5位の攝津正が活躍した。

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