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ゴルフは個人競技か、チーム競技か。
選手間の情報共有が最強の練習法? 

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桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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photograph byYoichi Katsuragawa

posted2018/08/19 08:00

ゴルフは個人競技か、チーム競技か。選手間の情報共有が最強の練習法?<Number Web> photograph by Yoichi Katsuragawa

練習ラウンドなどで選手同士が談笑している姿はよく見かける。ライバルである以前に、彼らはやはり仲間なのだろう。

日本選手が助け合ったエピソードも。

 日本勢も自らのレベルアップを目指し、海外進出が当たり前になってきた今日この頃だ。異国での助け合いは日常茶飯事。全英オープンの翌週、ドイツで行われた欧州ツアーでこんなことがあった。

 ハンブルク近郊での大会には谷原秀人、宮里優作、片岡大育が出場した。久々の欧州ツアー参戦となった片岡は、ホテルに到着するなりその寝苦しさに愕然とした。部屋にエアコンがない。夕方も30℃近い気温を考えると、この先の1週間が思いやられた。

 ところが数日後、同じホテルに宿泊していた先輩たちに誘われて食事に出向くと、彼らは「エアコン、ちゃんと付いているよ」という。

 よくよく聞いてみると、ホテルには棟が2つあり、片岡が入った方には全室エアコンがなかった。フロントに掛け合って谷原、宮里と同じ棟に移動したのは開幕前日の夜のこと。「ホンマに良かった……あぶなく眠れなくなるところでした」と胸をなでおろした。

 小さなことのようであるが、体が資本のアスリートにとって、特に毎週宿泊場所が違うプロゴルファーにとって住環境は死活問題である。ホテルだけでなく、何かアクシデントがあった時、仲間うちで顔を合わせるだけで改善できることもある。

仲間が多いほうが解決策も多くなる。

 海外では、“チーム力”は母国で戦う時よりも大切だ。選手、キャディ、トレーナー、マネージャー、用具担当者……。国土が小さく、交通網の発達した日本でプレーしていれば、週の初めにコースで落ち合い、日曜日の晩には自宅に帰れた。ところが外国での連戦ではそうはいかない。彼ら、彼女らは、移動や生活を毎日ともにし、喜びも悲しみも、時にストレスも共有する。

 コース攻略の情報交換はもとより、仲間が多いほうが問題の解決策も多くなるはず。

 日本人選手のさらなるレベルアップのためには、高い志を持った選手たちの結束力も今後カギを握るかもしれない。

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