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W杯から考える“熱”の生み出し方。
MLSが先を行く若者狙いのSNS戦略。

posted2018/06/18 16:30

 
W杯から考える“熱”の生み出し方。MLSが先を行く若者狙いのSNS戦略。<Number Web> photograph by Getty Images

ロシアは開幕戦でサウジアラビアに5-0という歴史的大勝を収め、大きな盛り上がりを見せた。

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池田純

池田純Jun Ikeda

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 ロシアワールドカップが開幕しました。日本の初戦は6月19日のコロンビア戦。これからはしばらく、ブームのようなひとときがやってくるでしょう。しかし、2014年のブラジル大会、'10年の南アフリカ共和国大会など過去の大会に比べると、大会前の盛り上がりに欠ける印象を受けました。

 日本代表チームにおける監督の交代やメンバーの陣容については、さまざまな報道や意見が飛び交いました。そのために期待値が低いとか、新しいスターが不在だという声には、私はどうこう言えません。世の中や専門家の声にお任せします。

 私は、違う理由もあると考えています。

海外リーグ、野球中継もウェブが基軸。

 それは、メディアの移り変わりです。近年、ウェブの重要度が一気に加速してきました。前大会までは、スポーツ中継を含め、情報の発信源としてテレビの力がまだ強かった。オフィシャルスポンサーであるコカ・コーラがテーマソングとして使用したソマリア人歌手K'Naasの『Wavin' Flag』などは曲名だけではわからないかもしれませんが、聴いたら多くの人が「耳にしたことある」と思うはずです。

 一方で、今年のテーマソングはどうでしょうか? また、日大アメリカンフットボール部による悪質タックルの騒動も、ウェブに投稿された動画が拡散したことが発端でした。プロの試合中継を考えても、プレミアリーグやラ・リーガ、プロ野球までがウェブに基軸を移しています。媒体の価値がこの8年で大きく変化しました。

 世の中にアプローチしたいなら、ましてやスポーツファンにアプローチしたいなら、ウェブを活用できない限りはこれ以上の結果は望めないでしょう。本物の人気を生み出すのは、口コミです。そして、若者を中心に、今の口コミを支えているのはウェブなのです。

【次ページ】 MLSは広告効果を検証している。

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