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代わり映えしないリストの中で、
西野監督の“色”を象徴する2人。 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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posted2018/05/22 07:00

代わり映えしないリストの中で、西野監督の“色”を象徴する2人。<Number Web> photograph by Getty Images

人材過多なボランチのポジションで選ばれた青山の起用法に、西野監督の構想のヒントがある。

青山の招集は長谷部DF起用の布石?

 西野監督は複数の役割を担当できる「ポリバレントさ」を選考基準としているが、広島での青山はボランチのスペシャリストだ。ボランチの人材がこれだけいるにもかかわらず、なぜ青山を招集したのか。

 クラブでのパフォーマンスが評価されたのだから、ボランチで起用されなければおかしい。だとすれば、ボランチの序列を入れ替えるか、ボランチで使われてきた選手を違うポジションへスライドするか、のいずれかを西野監督が考えていると想像できる。

 たとえば、所属クラブで最終ラインを定位置としてきた長谷部を、代表でも最終ラインへ下げて3バックにトライする。あるいは、長谷部を最終ラインに下げたうえで青山、山口、井手口を同時起用した3-4-3を採用する。

 もっと言えば、対戦相手の特徴を消すために、試合ごとに選手を使い分けるローテーションを採用する──。

 青山の代表復帰はサプライズと言われるが、チームに足りないものがあるから新しい選手が呼ばれるのだ。青山を招集することで、西野監督はハリルホジッチ前監督と違う戦い方を模索するに違いない。

武藤の招集はサプライズではない。

 武藤は昨年10月以来の代表復帰だ。ハリルホジッチ前監督のもとでもプレーしてきたが、レギュラーポジションをつかめなかったばかりか、代表定着も叶わなかった。

 彼の選出はサプライズではない。所属するマインツでは、27試合に出場して8ゴールをマークした。'15-'16シーズンにドイツへ渡って以来、キャリアハイの数字だ。

 ハリルホジッチ前監督のチームで出場機会を得られなかったのは、センターフォワードの序列で大迫勇也、小林悠、杉本健勇、興梠慎三といった選手たちの後塵を拝してきたからだった。

 しかし、「ポリバレントさ」を選考基準にあげる西野監督のもとでは、1トップとサイドアタッカーでの起用が見込まれる。

【次ページ】 岡崎と大迫を充実度では上回る。

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