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オリヴェイラの練習は湘南よりキツイ。
闘う集団、レッズが走り始めた。
text by
塚越始Hajime Tsukakoshi
photograph byJ.LEAGUE
posted2018/05/15 11:30
「勝つ監督」というイメージが強いオリヴェイラ監督が浦和で始動した。ここからどんな影響が出てくるのだろうか。
菊池大介「湘南に戻ったような感覚」
5月11日の練習では、2対2の“局地戦”でバトルしつつ常に攻守の切り替えが要求されるハードなメニューをこなしていた。
さらに、そこから8対8のパスゲームに移行。「20本つないだら1点」というルールで連係を深めつつ、ここでも球際での厳しさを求め、なおかつ体力的に一段と負荷をかけていった。
オリヴェイラ流の練習について、湘南から加入2年目の菊池大介は次のように言う。
「まるで湘南に戻ったような感覚です。それでいて雰囲気もよく、気付いたらとてもハードに追い込んでいる感じ。それが試合につながっている。勝つことで、そういう練習をすることでの達成感や、やり切ったという感覚を味わえるので、やり甲斐を感じます。
対人やバトルのシーンがある練習が多く、そこでの『負けられない意識』が、試合にも生きていますね」
山田直輝のフル出場も練習のおかげ?
ただハードワークを求めるだけではない。厳しさのなかに「闘う」姿勢が要求される。
加えて『オリヴェイライズム』というべきか、1勝することでさらに勝ちたいと欲する、貪欲さが刺激されるという。菊池は続ける。
「湘南のときよりもキツいです、練習の内容は。(名古屋戦の勝利で自信がついた?)自信というより、これを次につなげないといけない。次も勝っていって、自信と言える。その実感を持てるように、続けていくことが重要だと思います」
就任時からオリヴェイラ流の練習をこなしてきた山田直輝は名古屋戦、埼スタで7年ぶりにフル出場し、勝利に貢献した。彼も言う。
「90分間走り切るための練習を監督がしてくれている。それがハードワークできている要因。いい練習ができているからこそです」
また練習中の変化として感じるのが、コーチ陣、選手それぞれの対話が多いことだ。
もちろんまだ体制発足から間もないことも関係しているとはいえ、指揮官を中心にコーチ陣が集まって入念に話し合う光景が見られる。オリヴェイラ監督はフィジカルコーチ、ヘッドコーチ……それぞれにプロフェッショナルとして仕事を任せている印象だ。