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4度目J1復帰、湘南の志はより高く。
「らしいサッカーだけでなく……」
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2018/01/24 11:00
昨季のJ2優勝は2014年に次ぐ2度目。前回の昇格後を上回るインパクトを見せるため、チョウ・キジェ監督と湘南はさらに走る。
ミキッチ、梅崎らタイトル経験のある選手の存在。
スタイルを勝点へ結びつけていく姿勢は、2018シーズンの編成に現われている。'09年から'17年までサンフレッチェ広島でプレーしてきたミハエル・ミキッチは、J1で3度の優勝を経験している。
背番号7を背負う梅崎司は、勝利を義務付けられた浦和レッズで国内外のカップ戦を制してきた。5シーズンぶりの復帰となる大野和成は、アルビレックス新潟でJ1残留とJ2降格を体験してきた。
「シーズンのなかでどの時期が大切なのか、目の前の試合がどれぐらい重要なのかを、経験として伝えられる選手が来てくれた」と、坂本SDは話す。ギリギリの勝負に身を置いてきた彼ら3人は、平均年齢25歳強のチームのけん引役として、ピッチの内外で存在感を発揮していくだろう。
セルビアと韓国からふたりのアタッカーも補強。
J1で結果を残すためには、外国籍選手による戦力の底上げも不可欠だ。在籍4シーズン目のブラジル人CBアンドレ・バイアとミキッチは計算できる戦力で、さらにふたりのアタッカーが加わっている。アレン・ステバノヴィッチとイ・ジョンヒョプだ。
スイス生まれのセルビア人FWは、1.5列目や2列目を定位置とするウイングタイプだ。スピード豊かにボールを運んでいき、ラストパスを出すことも、自らフィニッシュへ持ち込むこともできる。ステバノヴィッチの加入によって、攻撃の速さと鋭さがアップするはずだ。
イ・ジョンヒョプは韓国代表のFWで、ロシアW杯アジア最終予選で3試合に出場している。昨年12月のEAFF E-1選手権でも代表に名を連ねており、188センチの長身を生かしたパワフルなプレーが持ち味だ。ディフェンスでもハードワークできる彼の特徴は、昨シーズンのJ2でチーム最多得点をあげたブラジル人FWジネイよりチーム戦術との親和性が高い。