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4度目J1復帰、湘南の志はより高く。
「らしいサッカーだけでなく……」
 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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posted2018/01/24 11:00

4度目J1復帰、湘南の志はより高く。「らしいサッカーだけでなく……」<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

昨季のJ2優勝は2014年に次ぐ2度目。前回の昇格後を上回るインパクトを見せるため、チョウ・キジェ監督と湘南はさらに走る。

監督も「勝てないとサッカーが面白くないよ」。

 前身の藤和不動産サッカー部の創立から50周年の節目となる今シーズンは、これまでよりも高い志のもとに意欲溢れる選手たちが集まった。J1定着への足掛かりを築くとの決意は強いが、チョウ・キジェ監督は冷静だ。

「J1はやりたいことを簡単にやれるリーグではない。ただ、やるべきことをおざなりにしたら勝てない。勝てないとサッカーが面白くないよ、と選手たちには話しています。僕の言うことだけをこなしてプレーするのではなく、自分のいいところは自信を持って出してほしい。全員がチームを引っ張る気持ちでやってほしいんです。ベテランと呼ばれる年齢の選手たちも過去にとらわれずに、オールドルーキーの気持ちで自分のいいところを出してほしい」

 親会社の撤退から市民クラブとして再生をはかり、ファン・サポーターやスポンサー企業と強い絆を結んできたクラブの在りかたは、ピッチに立つ選手たちに揺らぎの無い責任感を与えてきた。Jリーグが掲げる百年構想の模範となるような湘南は、J1でも結果を残すことで日本を代表するクラブへなるとの野心を抱く。

 そのための第一歩として2018シーズンを位置づけるが、中長期的な視点を忘れないのは湘南らしい。即戦力の補強だけでなく、ユース、高校、大学からも合計6人の選手を獲得しているのだ。数年後にチームの中心と成り得る選手を揃えたことも、これまでとは違う決意でJ1へ戻ってきた表れなのである。

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