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天皇賞激走はJCの不安要素か否か。
キタサン&武豊、叩き2戦目の法則。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph bykeiji Ishikawa
posted2017/11/25 08:00
大雨による最悪の条件をクリアし、天皇賞春・秋連覇を達成したキタサンブラック。激戦による疲労以上に、充実を感じる。
疲労以上に休み明けを使った上積みがプラス。
今年の天皇賞・秋を走った18頭のなかで、その後実戦に出たのは、最下位の18着だったサトノアラジンだけだ。同馬は先週のマイルチャンピオンシップでも12着と大敗した。やはり、激戦の疲れがあったのか。ただ、この馬の場合は道悪が大の苦手で、マイルチャンピオンシップも力のいる馬場状態だっただけに、疲労だけが敗因ではないかもしれない。
キタサンブラックの清水調教師は、それなりに疲労はあった、と話している。しかし、レース翌週からすぐに乗り出しているし、共同会見で「休み明けを使った上積みもあり、中間は順調です」と言ったように、疲れより、むしろ、ひとつ叩いたプラス面を大きく感じているようだ。
サトノクラウン、レインボーライン、マカヒキ、ソウルスターリングなど、その他の天皇賞・秋上位入着馬の陣営も、同様に、ダメージ以上に上積みが大きかったとコメントしている。
最初の3つのGI勝利は、どれも叩き2戦目だった。
また、キタサンブラックにとっては、天皇賞・秋が叩き2戦目ではなく、秋初戦だったことが吉と出るような気がする。一昨年の菊花賞、昨年の天皇賞・春、そしてジャパンカップと、最初の3つのGI勝利は、どれも叩き2戦目だった。今年は大阪杯、天皇賞・秋と休み明け初戦を勝っているが、本来は、ひとつ使った次がピークになるタイプなのだろう。
ということで、結論。
◎キタサンブラック
○レイデオロ
▲サトノクラウン
△シュヴァルグラン
×ソウルスターリング
注マカヒキ
近年のジャパンカップでは日本馬の圧倒的優勢がつづいており、今年も外国馬の出番はなさそうだ。