松山英樹、勝負を決める108mmBACK NUMBER
松山英樹がクラブを戻して復調気配?
「難しい方が研ぎ澄まされる」説も。
posted2016/07/29 17:00
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph by
Sonoko Funakoshi
4月のマスターズでは優勝の可能性さえ漂わせたが、全米オープンと全英オープンでは続けざまに予選落ちを喫した松山英樹。
シーズン最後のメジャー、全米プロでは調子は戻るのか? 果たして予選は通るのか? 初日の早朝、バルタスロールの10番ティに立った松山には、そんな不安や心配の視線が向けられていた。
だが、距離的にタフなこのコースのほぼ毎ホールで握った彼のドライバーは、悠々とフェアウエイを捉えていった。
ここ2カ月ほどの間、予選落ちした大会ではアイアンショットの距離感が合わず、その狂いはマスターズ後にハーフキャビティ型の新しいアイアンに持ち替えたことと無関係ではないだろうと想像されていたが、そのハーフキャビティを使い慣れたマッスルバック型に戻して戦ったこの日、彼のアイアンショットは次々にグリーンを捉えていった。
とはいえ、12番のパー3では3パットしてボギーが先行。13番では2メートルのバーディーチャンスを逃したが、深いラフに捉まりながらもうまくパーを拾った15番が流れをつくるきっかけになった。
「15番のパーパットが入ってくれたおかげで、その後、バーディー、バーディーと行きました」
17番、18番はどちらもパー5。バルタスロールのタフな上がり2ホールで連続バーディーを奪った松山は後半を1バーディー1ボギーで回り、初日を1アンダー、69の21位で発進した。
あからさまに喜ぶ表情は見せなかったが。
「まあ、良かったんじゃないですかね」
松山は、あからさまに喜んでいるような表情こそ見せなかったものの、まずは満足感を得た様子だった。
「フェアウエイ、そしてグリーンとできると、楽に(ゴルフが)できるので、そこらへんが今日は良かった。17番、18番の2ホールは、ティショットがフェアウエイに行っていないとなかなかバーディーが取れないので、フェアウエイに行った結果、バーディーへとつながってくれて良かった」