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「そろそろ勝ちに行く」で首位奪取。
ソフトバンク二軍にも常勝哲学あり。 

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2016/07/20 11:00

「そろそろ勝ちに行く」で首位奪取。ソフトバンク二軍にも常勝哲学あり。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

ドラフト1位ルーキー高橋純平らと笑顔でナインを迎え入れる水上二軍監督。育成と勝利のバランスが常勝の若鷹軍団を作り上げている。

「育成という観点の中には勝利の要素も含まれる」

 だが、今年の場合は、少し手法が違った。

「今シーズンはなかなか打線の調子が上がらず、春先から送りバントなどの作戦は比較的多く使いました。ただ、その中にも、若い選手たちに『野球を教えながら』戦う意味がありました。ミーティングでも彼らには『野球を知ろう』という話をよくしています。場面に応じて、どのようなプレーをするのか。ファームにいるうちから勝つ野球を実践するのも必要なことです。その中で戦っていく過程で、若い選手たちが自ら闘争本能に火をつけて戦ってくれた。喜ばしいことです」

 ファームは選手育成が大前提であり、勝敗を求める場ではないという意見も多い。しかし、水上二軍監督は「育成という観点の中には勝利という要素も含まれる」と言い切る。

 勝つための野球を理解して、実践すること。それだけではなく、勝利が選手たちの集中力を高め、強いチームの中で競争することが全体のレベルアップにつながっていく。

「一軍は強いけど二軍が弱いでは新陳代謝が進まない」

「一軍が強いけど二軍は弱い。それではチームの新陳代謝が進まないし、その逆の場合は本来一軍で働くべきベテランが二軍にいるということ。プロ野球界ではたまに見られる現象です。今のホークスは最も理想的な形が出来上がっているのではないでしょうか」

 常勝軍団のメソッドを、若鷹に見た。ホークスの黄金時代はしばらく続くだろう。そして今以上に、ホークスはまだ強くなりそうだ。

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