畠山健介のHatake's roomBACK NUMBER
畠山健介が英国で過ごした3カ月。
感じた“多様性への理解”の重要さ。
posted2016/05/21 10:40
text by
畠山健介Kensuke Hatakeyama
photograph by
Kensuke Hatakeyama
5月9日月曜日、僕と家族は日本へ帰国するためにニューカッスル国際空港を出発した。ニューカッスルに着いた日は曇りで風が強く、寒さを感じていたが、帰国日は晴天に恵まれ、暖かさを感じた。
3カ月ちょいの決して長くはない期間だった。プレミアシップの出場試合は7試合。プレー時間は140分。ラグビーの2試合分にも満たない短い時間だ。
それでも自信を持って言える。
本当に良い経験になった。新しい友達もできた。日本とは異なる文化を体験し、生活することができた。素晴らしい経験だった。
最後まで世話になったニリ――みんな良い奴だった。
最後の最後まで僕はニリ(元NECでトンガ代表のニリ・ラトゥ)の世話になった。空港まで荷物を運んでレンタカーを返した僕を空港まで送ってくれた。
ニリは良い奴だ。同じトンガ人のタネ(ソナタネ・タクルア)も良い奴だ。帰国した今も連絡を取り合っている。
トンガ人に悪い奴はいない。いや、いるのかもしれないが、少なくとも、僕が会ったトンガ人に悪い奴はいなかった。ケニア人のジョシュ(ジョシュア・チサンガ)も、イタリア人のジョシュ(ジョシュア・フルノ)も、サモアの選手もスコティッシュもイングリッシュも、みんな良い奴だった。
ファルコンズのメンバーは良い奴ばかりだった。顔見知りも、初めましての選手も、皆温かく僕や僕の家族をサポートしてくれた。
ファルコンズには多くの外国籍選手がいた。国籍は違えど、皆が話す言語は英語だった。