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金本知憲監督に関本賢太郎が聞く。
今年の阪神の、一味違うポイント。
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byMiki Fukano
posted2016/03/31 13:30
インタビュアーは昨季引退した関本賢太郎氏。終始笑顔の絶えないインタビューとなった。
『オレたちは変わるんだ』というメッセージ。
――どっちが良い悪いはないですけど、星野仙一監督と岡田彰布監督のときは、よく全員で集合して、最後に監督が発言して締めるというスタイルで、真弓明信監督と和田豊監督のときは、どちらかと言うと選手の自主性に任せるという感じでした。
「これは自分の経験でもあるけど、疲れてくるとなんとなくその場しのぎでプレーしているようなときがある。そうしたらね、すぐ全員集めて『オレたちは変わるんだ』というメッセージを伝えていこうと思いますね。特に1年目ですから」
横田は完全に片岡のおかげ。
――今季のタイガースが一番変わった点として、ルーキーの高山俊選手や20歳の横田慎太郎選手といった若手が成長したことだと思いますが、どんな指導方針で力を伸ばしたのでしょうか。
「それは若手が何が何でもというガツガツ感をみせてくれたから。こっちも使い続けてみようと思いますよね。正直なところ指導者1年目なんで、指導方針が良かったのかはわからない(笑)。でも、コーチの熱意が大きかったよね。片岡(篤史打撃コーチ)も久慈(照嘉内野守備走塁コーチ)も、選手のためチームのためと指導してくれた。横田なんか完全に片岡のおかげだから。
でも、若手の頑張りでベテランにも負けじと奮起してほしい。僕も30代の終わりで4番打ってたときかな。桜井広大が出始めて、左投手のときなら右打ちの桜井がレフトでもいいんじゃないかと新聞に書かれた。『ふざけんなよ!』と思ったよ。それならこのシーズンでオレの実力を示してやるとね。そういう気持ちを今のベテランにも持ってほしい」
Number899号に掲載の本編「意識を変えたらスタメンが変わった」では、“守護神”呉昇桓の抜けた穴を埋めるための秘策、藤川球児投手の先発転向の真意など、生まれ変わったタイガースの全貌に迫っている。