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金本知憲監督に関本賢太郎が聞く。
今年の阪神の、一味違うポイント。
posted2016/03/31 13:30
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph by
Miki Fukano
いよいよ開幕した2016年のプロ野球。何と言っても注目は3人の新監督が誕生し、指揮官全員が40代と若返ったセ・リーグだろう。昨年以上の接戦が予想されるが、中でも“伝統の一戦”で激突する巨人と阪神は、高橋由伸監督と金本知憲監督という対照的なキャラクター。Number899号ではその2球団を特集しているが、まず今回は、“超変革”をテーマに掲げる金本監督インタビューの模様を、本編では盛り込みきれなかった部分も含めて紹介しよう。
オープン戦最終日、インタビュールームに現れた金本監督は終始笑顔だった。それもそのはず。オープン戦では勝率7割で首位。さらにインタビュアーが旧知の関本賢太郎氏だったせいもあるだろう。'97年入団以来、阪神タイガース一筋の関本氏とは、10シーズンをともにプレーしている仲だ。
昨年まで現役だった関本氏は、チームの雰囲気がガラッと変わった点について指摘した。
“負け始めたときの立て直し”が一番のテーマ。
――沖縄キャンプ、オープン戦と見させていただいて、昨年と比べるとチームが明るくなりましたね。
「そう? 中にいるからオレ、あまりわからないからね。トリ(鳥谷敬)と西岡(剛)が声出して盛り上げてくれるから、若手も自然と頑張らなきゃとなるんでしょう。率先して明るくしてくれているのは、トリと西岡の2人だからね」
――オープン戦ではベンチで監督の喜怒哀楽がよくわかりました。良いプレーだと笑顔で、良くないときは怒ったような顔をされていて(笑)。現役時代を思い出すと、表情の変わらない監督って、何を考えているのかわからない。良いときは喜んでほしいですし。
「自分の表情なんて考えたこともなかったわ。現役当時を思い出すとね、負けたときは監督の顔をチラチラ見てた気もするけど。
普通に勝ったり負けたりしているときは、気にしないでやっていればいいと思いますけど、問題は負け始めたとき。そのときにどうやって立て直せばいいのか。それしか今は考えていないです。これが一番のテーマだし、それが本当に正直な気持ち」