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ウォリアーズ連勝記録の立役者!?
キャブスとの因縁深まった聖夜の決闘。
posted2016/01/06 10:50
text by
長澤壮太郎Sotaro Nagasawa
photograph by
NBAE via Getty Images
明けましておめでとうございます。
NBAもクリスマスゲームが終わり、シーズンの折り返し地点も近くなってきました。毎年、アメリカ最大の祝日クリスマスに行われるゲームは、前半最大の見せ場と言っても過言ではありません。
クリスマスゲームは、リーグ設立の2年目から毎年開催されている伝統的な試合で、今季で68回目を迎えます。クリスマスは、日本の正月休みのように、全米国民のほとんどが家族と過ごす時期であるため、厳選されたチームによる5試合しか行われません。この日試合をすることは、名誉であると言えるでしょう。
その試合に選ばれるには、通常、昨季王者、昨季2位、MVP候補がいる、将来の若きスターがいる、現在話題になっている、などが条件になることが多くなっています。
また、NBAファイナル同様、世界中からも注目を集め、215カ国、40以上の言語で放映されます。
例年より10倍面白かったクリスマスゲーム。
今季のクリスマスゲームでもっとも注目を集めたのが、昨季のファイナルシリーズの組み合わせである、王者ウォリアーズ対キャバリアーズの試合でした。
クリスマスゲームにおける昨季ファイナルの組み合わせは、最近よくあるパターンなのでそこまで驚くことでもありませんし、私もこれだけではコラムで取り上げたりしません。
しかし、今回のこの対戦の背景にはいろいろなストーリーがあり、クリスマスゲームまでの両チームの関係を把握しておくと、この先のシーズンが10倍面白くなるんです。
では、話を昨季のファイナルまで戻しましょう。
みなさんもご存知の通り、昨年のファイナルシリーズは、ウォリアーズがレブロン・ジェイムズ率いるキャバリアーズを下し、王者に輝きました。通常であれば、勝ったウォリアーズが強者として称えられ、キャバリアーズが敗者として扱われるでしょう。しかし、世間の評価は真逆でした。ウォリアーズは、たまたま運が良かったという評価ばかりで、ラッキーチャンピオン扱い。
ケチがついた理由の多くは、まずプレイオフで西カンファレンスの優勝候補として有力視されていたスパーズ、クリッパーズと直接対決をしていないことでした(実際には、スパーズとクリッパーズがプレイオフ1巡目で死闘を繰り広げ、クリッパーズは勝利したものの、次のロケッツ戦では燃え尽きて負けてしまい、ウォリアーズと当たる機会がなかったという、どうすることもできない事実があるにもかかわらず!)。
そのラッキーという評価を決定付けたのは、レブロン率いるキャバリアーズとのファイナルシリーズでした。