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2016プロ野球新外国人4人を査定!
ダントツの阪神ヘイグはマートン級? 

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ナガオ勝司

ナガオ勝司Katsushi Nagao

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photograph byGetty Images

posted2015/12/13 10:40

2016プロ野球新外国人4人を査定!ダントツの阪神ヘイグはマートン級?<Number Web> photograph by Getty Images

阪神に加入予定のマット・ヘイグ。3Aバッファローでは川崎宗則とともにプレーし、インターナショナルリーグのMVPにも選出された。

ヘイグがダントツ、ロマックの長打と四球も出色。

 新外国人4人の中でマイナー時代の出塁率が飛び抜けて高いのは、阪神のヘイグだ。長打率ではDeNAのロマックや中日のビシエドに劣るものの、全体的には中距離砲だった前任者マット・マートンと似たような数字をマイナー時代に残しており、“打線の繋がり”を考えればかなり戦力になるかも知れない。

 新外国人選手四人の中でマイナー時代、もっとも長打率が高いのはDeNAのロマックだ。25.6打席に1本ホームランを打つペースはかつて「三振かホームランか」という打撃でファンを魅了したラルフ・ブライアント(元近鉄)をしのぐペース。4人の中では打率がもっとも低いのに、出塁率はヘイグに次いで高く、9.6打席に1つ四球を選ぶペースは最高である。

「メジャー通算66発の26歳」が売り文句の中日のビシエドのマイナー時代の成績は「ラミちゃん」ことアレックス・ラミレス(現DeNA監督 元ヤクルトほか)の同成績と似ている。簡単に言ってしまえば「あまり四球を選ばないので、打率が上がらなければ出塁率も上がらない」タイプだが、本塁打ペースは前述のロマックに次いで高い。

プライディもマギーと同等以上の長打力?

 それは広島のプライディも同じだ。マイナー時代に残した全体的な打撃成績はマートンやヘイグより下だったものの、本塁打ぺースは阪神の新旧中距離砲より上。マイナー時代に限って言えば、2013年に28本塁打93打点で楽天の優勝に貢献したケイシー・マギー(昨季大リーグのジャイアンツほか)と同等以上の長打力を秘めており、楽しみな選手だと思う。

 ちなみにマギーは青木宣親外野手(現マリナーズ)のジャイアンツ時代の同僚で、「日本プロ野球への適応」について尋ねると、こう答えてくれたことがある。

「僕は最初から日本のプロ野球でプレーするのは簡単なことではなく、むしろタフなチャレンジになると考えていたんだ。そう気構えしていくと、慣れるまでは失敗して当然だと思うし、一つ一つ克服していけばいいんだと感じた」

【次ページ】 “最強助っ人”と呼ぶには物足りないが……。

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