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2016プロ野球新外国人4人を査定!
ダントツの阪神ヘイグはマートン級?
posted2015/12/13 10:40
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph by
Getty Images
過去に日本で成功した外国人選手として上位に挙がるのは、ランディ・バース(元阪神)を筆頭に、ブーマー・ウェルズ(元オリックスほか)、ラルフ・ブライアント(元近鉄)、アレックス・カブレラ(元西武ほか)、ウラディミール・バレンティン(現ヤクルト)だろうか。ご覧の通り、歴代の本塁打王タイトル保持者がズラリと並ぶ。
日本のプロ野球チームは伝統的に外国人選手に“パワー=力”を求めているはずだが、バースやブーマーのような選手が誕生するのはごく稀なこと。どんなにパワーがあってもボールにバットを当てることができなければ威力は発揮されないし、打撃タイトルも何もあったものじゃない。
打球が前に飛べば安打になる確率も長打になる確率も生まれるが、空振りすればチャンスはゼロ。タフィー・ローズ(近鉄ほか)のように三振と本塁打が対になっているような選手もいるものの、一般的に三振というのは打者にとって最悪の結果である。
「打率より出塁率や長打率の方が大事」というのは、セイバーメトリックスの概念が流布して以降のメジャーリーグでは珍しくもなんともない考えで、“新外国人選手探し”にもそれは当てはまる。
マイナーでの成績こそが判断材料になる。
誤解を恐れずに言えば、日本にやって来る新外国人選手はみな「来季、メジャーリーグで戦力になる見込みのない選手」だ。昨季(2015年)のほとんどをマイナーリーグで過ごしており、日本のプロ野球チームにリストアップされる際にも、まずはマイナーでの成績が重要になってくる。
今オフ、主砲級の活躍を期待されて日本のプロ野球チームと契約した新外国人選手は、阪神のマット・ヘイグ、中日のダヤン・ビシエド、DeNAのジェイミー・ロマック、広島のジェイソン・プライディの4人である。(12月1日時点)
以下の表は各球団の歴代外国人選手と新外国人選手のマイナー時代の打率、出塁率、長打率と、打席数による四球と三振、そして本塁打ペースを比較して記したものだ。