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モウリーニョがチェルシー更迭目前!
アザール、そしてセスクは甦るか。 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2015/11/07 10:40

モウリーニョがチェルシー更迭目前!アザール、そしてセスクは甦るか。<Number Web> photograph by AFLO

昨年圧倒的な強さでプレミアを制したチェルシーが現在15位。このままでは監督更迭はまぬがれない。

セスクの「謀反騒動」は心配ないが……。

 より問題視されて然るべきは、昨季プレミアのアシスト王で、28歳と既に完成されているはずのセスク・ファブレガスだろう。とはいえ、リバプール戦でのベンチスタートを受けて、「チーム内謀反の首謀者」と騒がれたからではない。当人も即座にツイッターで否定していたが、昨季末には念願のプレミア優勝を経験して「最高」とのモウリーニョ評を繰り返していた主力が、序盤戦から負けが込んだからといって、いきなり反旗を翻すとは思えない。

 攻撃重視のバルセロナとアーセナルで育成されたセスクと、元来は慎重派のモウリーニョとの「哲学」の違いを指摘する声も根強い。だが、そもそも昨夏にセスクを獲得した理由が、オーナーの望む攻撃的スタイルの確立にある。今季にしても、開幕当初は高めのラインで両SBが揃って上る頻度も増えていた。最近の堅守優先姿勢の復活は、ピッチ上での結果が芳しくないからこそ。監督を責めるのではなく「全ては自分たち選手の責任だ」とした、10月中のセスク発言こそが本心ではないだろうか?

セスクへのモウリーニョの信頼は厚い。

 2ボランチの一角を務めるセスクは、チームとして失点回避を意識せざるを得なくなった守備の問題にも絡んでいる。ボランチが適所ではないという意見があることは事実。筆者も開幕節前の会見で、攻撃姿勢の強化を推進すべき今季はセスクのトップ下起用が増えるのかどうかをモウリーニョに尋ねてみたが、「うちの10番タイプはオスカルだけだ。セスクにもトップ下は務まるが、彼の持ち場は中盤中央」という回答だった。そして中盤中央は、セスク自身も「ベストポジション」と意識している持ち場なのだ。昨季には中盤深部の司令塔としてリーグ戦で18アシストを記録してもいる。

 指揮官が、当事者間には「適所」との相互理解があるセンターハーフとして信頼を寄せるセスクは、主力の中でも最も「不動」に近い。背後にいるCBのジョン・テリーは、長年のキャプテンでありながら開幕2週目にしてハーフタイム中の交代を命じられた。中盤でコンビを組むネマニャ・マティッチは、8節サウサンプトン戦(1-3)でベンチを出た後の再交代という屈辱まで味わっている。

【次ページ】 パスの平均本数は87本から今季は71本に。

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