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GI馬4頭出走の豪華GII札幌記念。
凱旋門賞をにらむ2頭はどう走る? 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byYuji Takahashi

posted2014/08/23 08:00

GI馬4頭出走の豪華GII札幌記念。凱旋門賞をにらむ2頭はどう走る?<Number Web> photograph by Yuji Takahashi

芦毛のゴールドシップと鹿毛のハープスター。脚質も対照的な2頭だけに、見どころあるレースになりそうだ。

ハープスターの末脚は札幌コースで炸裂するか?

 今回も、ゴールドシップは状態のよさに比例したパフォーマンスを見せるだろう。つまり、陣営がなぜ走らなかったのかと首をかしげるような負け方はしない、ということ。負けるとしても、力を出し切っての敗戦になるはずだ。

 もともとこの馬は、中山や阪神内回りなど、直線が短く、最後のコーナーを回りながらスパートをかけなくてはならないコースで強さを発揮してきた。手前を替えながら加速する「二段スパート」のほうが、直線の長いコースで手前を替えずにスパートするより得意というか、好きなのだろう。

 対するハープスター(牝3歳、父ディープインパクト、栗東・松田博資厩舎)は、これまで同世代の馬としか戦ったことがないとはいえ、6戦4勝2着2回という成績が物語っているように、安定度ではゴールドシップを上回る。

 また、のちに皐月賞を勝つイスラボニータ以下をブッコ抜いた新潟2歳ステークスや、最後方から直線だけで前をまとめて差し切った桜花賞で見せた末脚の破壊力は、間違いなくワールドクラスだ。

 だが、小回りで直線の短い札幌であの脚を使うには、大外をブン回すしかない。他馬より数十メートル長く走ることになっても勝ち負けになるだろうか。それぐらいじゃないと凱旋門賞には勝てないのかもしれないが、やはり、コース適性という点では分が悪いように思う。

コース適性はメンバー随一、トウケイヘイローの粘り込みも。

 コース適性というか、小回り適性という点でメンバー中一番なのは、昨年、函館で行われた札幌記念を圧勝したトウケイヘイロー(牡5歳、父ゴールドヘイロー、栗東・清水久詞厩舎)だ。「逃げ」という自分の型を持っており、迷いのない強さがある。

 一発あるとしたら、洋芝の北海道で6戦3勝2着1回3着1回で、前走の函館記念を勝ったラブイズブーシェ(牡5歳、父マンハッタンカフェ、栗東・村山明厩舎)か。

 重馬場だった昨年は持ち味を出せなかったロゴタイプ(牡4歳、父ローエングリン、美浦・田中剛厩舎)の気配もいい。

【次ページ】 札幌記念と凱旋門賞、中41日という理想の間隔。

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