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ホッケーリーグ、3カ月遅れで開幕。
日本の競技団体の深刻な“劣化”。 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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posted2014/07/20 10:30

ホッケーリーグ、3カ月遅れで開幕。日本の競技団体の深刻な“劣化”。<Number Web> photograph by Getty Images

今年3月、日本代表はニュージーランド代表とのテストマッチを行なった。名古屋フラーテルは日本リーグでも2戦2勝と好調な滑り出しを見せてはいるが……。

近年、競技団体のあり方を問う事件が多発している。

 協会への反発は高校ホッケー界の指導者100名が協会執行部の退陣を要求するなどの形で噴出し、迎えた6月の総会で多数決の末に執行部が解任された。そして一新された体制下で、12チームによるリーグ戦がようやく再開されることになったのだ。

 今回のホッケーに限らず、近年さまざまな競技団体で問題が起こっている。

 総じて、組織内の風通しの悪さや、必要な説明がなされないままでいること、金銭面や運営におけるルールの無視などが浮かび上がる。露骨な派閥争いあるいは権益をめぐる対立が見られることもある。

 そもそも、競技団体の目的は何か。それは競技の普及、地位向上であったり、選手の育成、強化である。さらに言えば、日本代表であれ、将来を夢見るジュニアであれ、その競技に打ち込む選手のためと言ってもいいかもしれない。しかし、得てして多くの競技団体が選手の存在を無視する形で暴走してしまう。今日、競技団体は社会的にも大きな責任を負うようになっているが、それ以前に競技内での責任すらまっとうできなくなっているのではないだろうか。

自浄作用がなくては、主体性を発揮できない。

 優れた成果をあげている現場では、チーム競技でも個人競技であっても、目標が共有され、そこへまっすぐ向かう姿勢を感じるものだ。目標がぶれないから、やるべきことのぶれも小さい。そして自分たちを律する姿勢が生まれ、規律もしっかりしてくる。問題を噴出させ、いつまでも自浄作用の働かない、まとまりのない競技団体のありようとは対照的だ。

 もちろん、スポーツの団体に限らず自浄作用の発揮は難しいのが現実だ。

 しかし、自浄作用なき組織の下で選手たちが最高のパフォーマンスを発揮することは難しい。協会が主体性を持っていなければ、外部に振り回されたり、不当な介入を招きかねない。あるいは、スポンサーに必要以上に配慮するケースだって想像できなくもない。

 明確な目標を掲げ、そこへ向って進もうとする現場の空気を知れば知るほど、彼らをサポートする競技団体のあるべき姿を考えてしまう。

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