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チアゴ・シウバが語る母国でのW杯。
「マラカナンは家のようなものだ」

posted2014/06/10 10:40

 
チアゴ・シウバが語る母国でのW杯。「マラカナンは家のようなものだ」<Number Web> photograph by Getty Images

ブラジルでのコンフェデ杯で優勝し、失墜していた国民の支持を一挙に回復したセレソン。現在のセレソンの骨格は、チアゴ・シウバ率いる世界最強の守備陣だ。

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田村修一

田村修一Shuichi Tamura

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Getty Images

 皆さま、これから新連載が始まります。

  ピッチの上のことだけをストイックに論じるのではなく、ピッチの外のサッカーにまつわる事象もふくめて、評論、コラム、インタビュー、レポート、エッセイなど、ときに硬く、ときに柔らかく論じていきます。

  また私自身の文章だけでなく、海外の友人たちがおこなったインタビューなども、面白いものは積極的に紹介していきます。要は何でもアリということで、私の取材のスタンスや交友関係、ふだん日常的におこなっていることが、ストレートに反映される連載になると思います。

  ということで、第1回はいきなりですが、ジェローム・ツブール氏によるブラジル代表CB、チアゴ・シウバのインタビューを全3回でお送りします。

  私も含め、日本人の記者とフランス人の記者の違いは、突っ込むべきところでちゃんと突っ込んでいるかどうか。そしてサッカーの選手というだけでなく、ひとりの人間としてどんな考えを持ち、どんな言葉を話すのかを引き出そうとすることです。彼らの考え方の裏には、常に人間があります。まずはじっくりお楽しみください。

――ワールドカップの年の春を迎えましたが、あなたは今も海外の国々がブラジルサッカーに対する敬意を欠いていると感じていますか?

「いや、去年6月のコンフェデレーションズカップ以来、状況は大きく変わった。ブラジルが大会に優勝したのはもちろんだけども、フランス戦('13年6月9日、大会直前の親善試合、3-0でブラジルの勝利)から決勝のスペイン戦(6月30日、3-0でブラジルの勝利)まで素晴らしいプレーをしたことに対して、世界が敬意を表してくれた。あのときから嘲笑が減って、人々がセレソンを敬うようになった」

――セレソンへのシビアな批判は、海外よりもむしろブラジル国内で強いのでしょうか?

「何よりもブラジル国民が、コンフェデレーションズカップの勝利を欲していた。それもただ勝つだけではなくて、彼らがもう一度心からセレソンに感情移入ができるように、彼らが納得する内容で。この大会がワールドカップの1年前にあって本当によかったと思う」

【次ページ】 コンフェデで震えた、マラカナンのブラジル国歌。

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