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堅守速攻と、リーダー誕生の手応え。
手倉森ジャパン、リオへの現在地。 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byAFLO SPORT

posted2014/03/31 10:40

堅守速攻と、リーダー誕生の手応え。手倉森ジャパン、リオへの現在地。<Number Web> photograph by AFLO SPORT

U-19との練習試合の視察に訪れたザッケローニ監督と談笑する手倉森監督。ブラジルW杯へのサポートメンバーの帯同は見送られる方針だが、若手の発掘には余念がない。

 2016年のリオデジャネイロ五輪出場を目指すU-21日本代表候補の3日間の“春合宿”が26日に終わった。

 合宿の最終日はザッケローニ監督が視察に訪れる中、U-19日本代表候補と30分3本の練習試合を行った。1本目はミス絡みで南野拓実らに2失点を喫するなど、チームとしての未熟さを露呈した。それでも最終的には4-2で勝ち、手倉森誠監督曰く「なんとか面目を保った」という結果になった。

 この練習試合の結果には、さほど大きな意味はない。重要なのは、どういう選手を選び、どういうサッカーをしていくのかだが、それが朧気ながら見えてきた。

 チームの根幹ともいうべき選手選考だが、1月に行なわれたU-22アジア選手権(オマーン開催)では、手倉森監督は選手選考に携わらなかった。今回は自ら27名の選手を選び、その結果、13名が新しいメンバーとなった。

 選考基準は「所属先で定位置を獲得している選手を中心に集めた」ということだったが、今後はそれが代表選考のベースになるということだろう。実際、野津田岳人、大島僚太を始め不参加になったが豊川雄太、田鍋陵太らクラブで活躍している選手が選出されている。

FW5名、DF11名という偏った選出の理由。

 また全体的にはFWが5名と少ない中、DFが11名と非常に多いのが目についた。これは、チームのベースとなる守備戦術を多くの選手に浸透させたいという狙いだが、前回のロンドン五輪の時の経験が活かされているようだ。

 ロンドン五輪代表はセンターバックの人材難に苦しみ、最終予選では非常に苦しい戦いを強いられた。最終的に本大会ではオーバーエイジ枠で吉田麻也と徳永悠平を入れて、守備を安定させ、ベスト4に進出したという経緯があった。

 U-19日本代表候補も含め、センターバックで継続的に主力になっている選手は岩波拓也、遠藤航ぐらいしかいない。最終予選ではオーバーエイジを採用することができないので、この世代での選手の組合せや能力などを見た上で安定した最終ラインを形成したいという監督の意図が見て取れた。

【次ページ】 スタイルは過去に成果を出してきた「堅守速攻」。

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