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堅守速攻と、リーダー誕生の手応え。
手倉森ジャパン、リオへの現在地。 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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posted2014/03/31 10:40

堅守速攻と、リーダー誕生の手応え。手倉森ジャパン、リオへの現在地。<Number Web> photograph by AFLO SPORT

U-19との練習試合の視察に訪れたザッケローニ監督と談笑する手倉森監督。ブラジルW杯へのサポートメンバーの帯同は見送られる方針だが、若手の発掘には余念がない。

試合前に自発的に「さぁいこう」と声をかけた2人。

 その点について手倉森監督は「試合前、キャプテンを決めていなかったけど、『さぁいこう』と声をかけたのが西野と遠藤だった。そのふたりがゲームキャプテンを務めた。周囲の選手も彼らに期待している」と語り、すでにリーダー然とした選手がいることを示唆した。

 自らゲームキャプテンに手を上げた遠藤自身も「年齢的にもいちばん上ですし、U-19で悔しい経験もした。僕は(リーダーになる)そういう気持ちでやるつもりです」と語るなど、リーダーが生まれつつある。

 チームとしてはまだ動き出したばかりだが、リオ五輪代表を編成するU-21日本代表候補とU-19日本代表候補の顔ぶれを見ていると、その期待値はシドニー五輪や北京五輪の時と同じぐらい高い。ロンドン五輪代表の時は、結成された当時はほとんどの選手が所属クラブで試合に出られていなかった。だが、今回招集された多くの選手が日常的に試合に出ている。岩波、遠藤、鈴木武蔵、中島翔哉、南野、高木大輔らはレギュラーだし、スイスの久保裕也、ドイツ・フライブルクU-19の木下康介ら海外組もいる。役者が揃っている時は、それなりに結果も出るものだ。

 今後、チームは2回程度の国内合宿を経て9月のアジア大会に挑む。Jリーグの期間中ゆえ、ベストな選出はかなり難しい。だが、前回のロンドン五輪代表も同じような条件で結果を出し、のちにチームの中核となる永井謙佑、山口蛍、東慶悟、鈴木大輔らが出てきた。今回も優勝を狙いながら、軸になる選手の出現を期待することには変わりはない。

 そうしてさらに選手を発掘し、競争を高め、チームの完成度を追求していくことになる。

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